シリアスゲームで
世の中をシアワセにしよう!

数理情報工学科 古市昌一

シリアスゲームで世の中をシアワセにしよう!

数理情報工学科 古市昌一

シリアスゲームで世の中をシアワセにしよう!

シリアスゲームとは、社会の様々な問題解決のために開発されたコンピュータゲームのことである。ゲームと言えば娯楽というのが一般的な認識であるが、プレイすることによって学習が好きになり、能力が高まり、体が丈夫になる、そのようなゲームのことである。本当にそのようなゲームを開発することができるのか、できるとすればそれをどのように開発すれば良いのか、それが現在の私の研究テーマである。

協調性学習,医療安全から歴史研究家支援まで

日本大学に着任してから約6年、学生達と一緒に様々な分野のシリアスゲームを開発した。最初に開発したLine Ho!ckeyは子供達が協調性を自ら学ぶゲームで、イベントでの人気が高い、医療ミスを低減するため、医療従事者のためのゲームも開発した。最近開発したのは戦国FUSE、歴史家の方の研究を支援するため、武将の戦い方をAI(人工知能)で実現し、関ヶ原の戦い等を再現した。更に、これを大規模災害時における指揮官の意思決定訓練に応用し、シリアスゲームによる訓練効果を検証した。

次の目標は誰でもシリアスゲームを開発できるようにすること

シリアスゲームで世の中をシアワセにするためには、誰でもシリアスゲームを開発できるようになる必要がある。これまでの研究により、数理情報工学科でゲームデザインを学んだ学生ならばこのようなゲームを開発できるようになった。次の私の目標は、学校の教員や企業の研修担当者がシリアスゲームを開発できるようになることである。特に、教員がパワーポイントを使って教材を作成するが如く、シリアスゲーム型の学習用教材を作成できるようになれば、きっとシリアスゲームが世の中をシアワセにしてくれると私は信じている。

私にとっての生産工学とは、「モノヅクリ」を効率良く行うための方法すなわち「構築法」を明らかにし、マニュアル化して多くの人が使えるようにすることである。私にとって「モノ」とは「コンピュータのソフトウェア」、具体的には「シリアスゲーム」あるいは「モデリング&シミュレーション」のソフトウェアのことである。そして、私は「ヅクリ」を「創り」という漢字で表現することからわかるように、「構築法」が意味するのは、これまで誰も開発した事がないクリエイティブなソフトウェアを開発することである。生産工学部発「シリアスゲーム構築法」、更なる普及のためには学生の皆さんが本構築法を学んでたくさんのシリアスゲームを開発することが不可欠である。私達と一緒に世の中をシアワセにしてみませんか?

SEISAN LAB.の一覧に戻る