機械工学について
最近の機械工学の進歩は急速であり、その原因の一つは、他分野の最新技術を取り入れたことにあります。すなわち、電子工学やコンピューター技術との融合はメカトロニクスなる新分野を確立し、ロボット工学、制御工学などの先端技術の分野においても重要な役割を果たしています。
一例を挙げれば、電子工学やコンピューターの著しい進歩は、超精密・超微細加工技術による光ディスクや超LSIの開発によるものです。一方、セラミックスや複合材料などの新素材の開発にも機械工学は応用されています。このように機械工学は新しい電子工学、情報工学、材料工学などを利用していますが、逆にそれらの進歩に貢献しています。機械工学は、いつの時代にも豊かな人類の発展に多大な貢献をしている専門分野です。
本専攻は、このような将来動向の理念を志向して、機械工学または関連する専門学科を修得した学士を対象として、機械工学に関連する分野における専門的な研究と学際的な教育を合わせ行い、飛躍的に発展を遂げつつある科学技術に対応できる柔軟で斬新な発想、創造性豊かな能力および協調性を身につけた高度の技術者や研究者の養成に務めています。
そのため大学院進学者には、授業の他に、研究者として素養を身につけるため、研究成果を学会などで公表することを奨励しています。さらに将来自立した研究者を目指す者は、博士後期課程で独創的な研究を行うことにより、社会に認められた研究者への道を切り開くこともできます。
教育研究の目的・ポリシー
博士前期課程
教育研究の目的
他分野の技術との融合により急速に進歩する機械工学の技術者養成のために、専門的な研究指導と学際的な教育を合わせて行う。特に、飛躍的に発展を遂げつつある科学技術に対応できる柔軟で斬新な発想力、創造性豊かな能力及び協調性を身につけた高度の技術者・研究者を養成する。
ポリシー
ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシー
博士後期課程
教育研究の目的
広い知識と深い探求心を養い、将来社会で認められる研究者への道を切り開くことができる人材養成を目的とする。特に、各大学院生がこれまでに培った発想力、創造性、協調性等を基に、これらをさらに飛躍させるための斬新で独創的な研究に対する指導を通じて能力養成を行う。また、その成果を広く関連の学協会に問い、社会において高い評価が得られる研究者を養成する。
ポリシー
ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシー
主な研究例
- 自動車・運転者の双方から目指す安全性向上のための実験的研究
- 環境に優しい水素ジェットエンジンの高高度再始動に関する燃焼風洞実験
- 高機能性ナノ素材で機械の性能を飛躍的に向上
研究者の紹介
※さらに詳細な研究テーマ、キーワード、論文などは、研究者氏名をクリックしてください。
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
燃焼による煤粒子の生成機構、内燃機関の新点火法および燃焼促進剤、燃焼過程のレーザー計測 |
外部活動 |
自動車技術会ガソリン機関部門委員会委員長、自動車技術会計測診断部門委員会委員、自動車技術会フェロー、日本機械学会フェロー |
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
コロイド分散液の動的特性とその応用、強磁場を利用した磁気科学の基礎および応用研究、羽根なし撹拌装置の研究 |
外部活動 |
日本機械学会関東支部商議員、日本磁気科学会理事 |
職名 |
教授 |
学位 |
博士(科学) |
研究テーマ |
火花点火のプラズマ挙動に関する研究、柔軟構造エアロシェルを用いた再突入機に関する研究、電磁気力を用いた静電微粒化および燃焼制御に関する研究、衝撃波管を用いた点火現象の基礎研究 |
外部活動 |
自動車技術会ガソリン機関部門委員会幹事、日本機械学会エンジンシステム部門第96期部門賞委員会幹事、日本機械学会熱工学部門第96期運営委員、日本マイクログラビティ応用学会論文編集委員、ISTS32プログラム委員 aセッション副委員長、宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所宇宙工学委員会委員 |
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
キャビテーション、医用超音波、数値流体力学 |
外部活動 |
日本機械学会Mechanical Engineering Journal Associate Editor |
職名 |
教授 |
学位 |
Ph.D. |
研究テーマ |
メカニカルミリング法と放電プラズマ焼結法によるナノ結晶軽量材料の創製と評価、循環型環境対応マグネシウム合金の創製、粉末冶金法で作製したバイオマテリアルの特性、リサイクル材料の高機能化 |
外部活動 |
軽金属学会副会長、日本機械学会関東支部商議員、軽金属学会参与会副委員長、日本金属学会欧文誌査読委員、日本機械学会フェロー、日本機械学会材料加工部門 広報・出版委員会委員、日本マグネシウム協会学生マグネシウムデザインコンテスト審査委員長、粉体粉末冶金協会成形加工分料会委員、主要海外雑誌査読委員 |
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
人間と機械の相互作用に関する研究、ヒューマンマシンインタフェースに関する研究、運転支援システムに関する研究、ドライバモデルに関する研究 |
外部活動 |
日本機械学会交通・物流部門自動車技術委員会委員、自動車技術会ドライバ評価手法検討部門委員会委員、日本人間工学会関東支部評議員、日本人間工学会国際協力委員会委員、日本学術会議小委員会委員 |
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
燃料電池自動車用高圧水素タンクに関する研究、フィラメントワインディング材の成形と力学特性評価、繊維強化熱可塑性プラスチックに関する研究 |
外部活動 |
日本機械学会関東支部千葉ブロック委員、日本機械学会関東支部関東学生会会員校役員、強化プラスチック協会情報・編集委員会委員、日本複合材料学会代議員 |
髙橋 栄一:Eiichi Takahashi
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
プラズマ支援燃焼、E-fuel燃焼評価、プラズマアクチュエーター |
外部活動 |
NEDO先導研究技術評価委員、日本燃焼学会先進燃焼技術調査研究点火・着火小委員会委員長、小型集積レーザー専門委員会委員、レーザー点火に関する国際会議運営委員 |
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
噴霧燃焼の基礎研究、微小重力環境を利用した燃料液滴の蒸発・点火・燃焼研究、固体酸化物型燃料電池の性能向上 |
外部活動 |
日本機械学会フェロー、自動車技術会電気動力技術部門委員会委員、宇宙科学研究所宇宙工学委員会研究メンバ、JAXA共同研究員 |
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
自動車用複合材料の開発と特性評価に関する研究、医療用複合材料の創製と評価に関する研究、先進複合材料の成形と評価に関する研究、有限要素法による軽量構造の最適設計、数値材料試験に関する研究 |
外部活動 |
名古屋大学招へい教員、硝子繊維協会JIS原案作成委員会委員長 |
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
固相接合、異材界面組織制御、摩擦圧接および摩擦攪拌接合、超音波接合 |
外部活動 |
溶接学会界面接合研究委員会幹事、溶接学会軽構造接合加工研究委員会幹事、溶接学会全国大会運営委員会委員、日本溶接協会溶接プロセス研究委員会委員、軽金属溶接協会異材接合研究委員会委員、日本塑性加工学会接合・複合分科会幹事、日本塑性加工学会論文誌編集委員会委員、日本マグネシウム協会接合技術分科会委員、他 |
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
車両の運動と制御に関する研究、人間・車両システムに関する研究 |
外部活動 |
日本機械学会交通・物流部門自動車技術委員会委員、日本機械学会交通・物流部門 広報・出版委員会委員、自動車技術会アクティブセイフティ部門委員会委員、自動車技術会ヒューマンファクター部門委員会委員、自動車技術会論文集校閲委員 |
菅沼 祐介:Yusuke Suganuma
職名 |
准教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
噴霧燃焼の基礎研究、点火プラグの燃焼特性に関する研究 |
外部活動 |
日本マイクログラビティ応用学会論文編集委員、自動車技術会関東支部学生活動参与 |