建築工学について
建築工学は、空間環境を創造する総合化の学問です。したがって、住宅から超高層ビルにいたる、一連の建設生産システムの工学技術の体系にとどまらず、都市計画、地域計画といった社会科学的領域との関わりを持った学際的な広がりを有しています。
建築家、建設技術者は、建築生産のプロセスにおけるそれぞれの専門的知識や、技術の修得が要請される一方、さまざまな分野における知識を総合化するコーディネーター、専門家を組織するオーガナイザーとしての能力が求められています。空間・環境の創造におけるコンピュータの進歩は著しく、それらの汎用ソフトの開発・使用も充分に対応することができる能力も養成できるようになります。
本専攻は、このような要請に基づき、建築計画、都市計画、地域計画、建築設計、都市設計、造形、環境工学、建築設備、構造工学、防災工学、材料学、施工技術など、建築環境の創造に関する広範囲で専門的な研究と学際的な教育を併せて行い、飛躍的に発展する科学技術に対応できる、柔軟で創造力豊かな能力を備えた人材を育成することを目的としています。又、CAD、CGの高度利用により、SEの資格や開発においてその能力の発揮する場面も多くなりつつあります。
これらを遂行するに当たっての教育・研究施設として、オーディオビジュアル施設を有する設計演習室、造形演習室、大型風洞実験室、振動三軸圧縮試験機を備えた土質実験室、大型構造物実験室・耐力壁と耐力床ならびに加力フレームから成る実大構造物実験室・サーボパルサ装置等を備えた構造実験室、無響室・残響室・空調実験室・ダクト実験室・環境実験室等を備えた環境・設備研究施設、恒温恒湿実験室・低温実験室・オートクレープ養生装置・水銀圧入試験装置・仕上材料実験室等を備えた材料・施工研究施設、その他大型同期式起振機など、多くの研究機器や研究施設が備えられており、これらを利用して日々教育・研究が行われています。
本専攻修了者の主な活躍の分野は、建設業を中心とする建築施工関連、主として民間の研究機関、設計事務所、コンサルタントを中心とする建築設計関連、不動産、ハウスメーカーを中心とする住宅産業、各種建築材料の生産と加工を主とする材料メーカー、設備企業を中心とする環境・設備関連、国および地方の公務員および公営・公共団体を主とする官公庁関連の技師、大学・短大・高校の教員および教育委員会等の教育関連等が挙げられ、これら広い分野で活躍しています。
主な研究例
- さまざまな構造材料を組み合わせた新しい構造の考案と実用化
- 建築音響設計などの建築や都市の音に関わる研究
- 建築とその周辺の環境に関わる幅広い研究
研究者の紹介
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職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
データ解析による建築空間や生活環境の評価、AEDの配置計画手法、地域支援のための市民活動の拠点づくり、利用実態に基づく施設の規模計画 |
加藤 未佳:Mika Kato
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
建築環境工学(光・視環境),建築環境心理,照明デザイン, 色彩デザイン |
外部活動 |
日本建築学会光環境運営委員会委員、国際照明委員会(JCIE)国内第三部委員、照明学会視覚・色・光環境分科会幹事委員、照明学会JIS Z 9110照明基準総則改正原案作成委員会幹事、千葉県建築文化賞審査委員会委員、埼玉県彩の国建設工事の入札及び契約事務適正化委員会委員 |
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
近隣空間における余暇活動と空き家の発生特性の連関的関係、地域固有の人・活動・空間・時間の継承・デザイン、居住者参加型の住まいづくり・地域主体の持続的まちづくり、まちづくり活動と余暇活動の創発的関係 |
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
サウンドスケープ、建築音響 |
外部活動 |
日本サウンドスケープ協会代議員 |
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
エネルギーの釣合に基づく地盤の液状化評価、拡底杭の群杭効果、ソイルセメント壁の鉛直支持力、杭の水平抵抗評価 |
外部活動 |
日本建築学会基礎構造運営委員会委員、日本建築学会仮設構造運営委員会委員、地盤工学会地盤工学表記法委員会委員、総務省公害等調整委員会専門委員 |
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
建設分野におけるレーザ利用、超高層建築物の大規模修繕、歴史的建造物の維持保全、各種仕上材料の劣化評価 |
外部活動 |
国交省中央建設紛争審査会特別委員、経済産業省建築技術員専門委員会委員、千葉県入札監視委員会副委員長、日本建築仕上学会副会長、レーザ施工研究会理事、日本建築学会代議員、内外装工事運営委員会主査 |
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
BIM、地理情報科学 |
外部活動 |
日本建築学会情報システム技術本委員会幹事、日本建築学会情報システムシンポジウムWG主査、日本建築学会G空間社会デザイン小委員会幹事、Scientific Committee International of Contemporary Heritage Lexicon 委員 |
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
施設オープン化の方法論、コミュニティ施設の計画論、公的ストック空間の循環要件、施設評価の方法論 |
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
合成構造の耐震性能に関する研究、既存建物の耐震性能評価法に関する研究 |
外部活動 |
日本建築学会鋼コンクリート合成構造運営委員会委員、日本建築学会鉄筋コンクリート構造運営委員会委員、日本建築学会CFT構造設計基準小委員会委員 |
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
再生骨材コンクリート染部材の付着性状、鉄筋コンクリートとCLTの複合床スラブ |
外部活動 |
日本施設園芸協会構造診断指導委員会委員、日本コンクリート工学会代議員 |
職名 |
教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
表層コンクリートの品質、各種建築材料の暴露試験、RC造の非破壊試験方法、仕上材のRC構造物保護効果、コンクリートの仕上材のふくれはがれ、コンクリートの構造物の解体、歴史的・ヴァナキュラー構造物の維持保全 |
外部活動 |
日本コンクリート工学会論文審査委員会委員長、日本仕上学会論文審査委員会委員長、日本非破壊検査協会強度含水率研究委員会委員長、セメントコンクリート研究会副会長、建材試験センター国交大臣認定材料性能評価委員会委員長代理、日本建築センターRC造耐用年数評価委員、国交省中央建設紛争審査会特別委員、他 |
職名 |
教授 |
学位 |
修士(芸術学) |
研究テーマ |
建築設計、住宅・集合住宅・改修・家具・遊具の研究、民家再生・集落再生の研究 |
外部活動 |
(公財)建築技術教育普及センターインテリアプランナー審査委員 |
職名 |
准教授 |
学位 |
博士(工学) |
研究テーマ |
地域施設の再生・再編方法に関する研究,歳を取っても住み続けられる住環境に関する研究,都市型小規模集合住宅の構成に関する研究,和室のイメージに関する研究 |
外部活動 |
日本建築学会正会員,NPO法人ちば地域再生リサーチ監事,習志野市長期計画審議会委員 |