結晶組織解析装置

 


  設備構成・定格
   (1)全自動X線回折装置最大定格出力
    2kw 定格電圧20〜60kV 定格電流:2〜50mA,
    封入管Cu 2θ測角範囲:−60〜158°(ゴニオ半径185mm)
    空冷式循環送水装置
   (2)多面的測定アタッチメント
    あおり15〜120°面内回転:360° 前後移動:10mm
   (3)クリスタルカッター
    テーブル送り速度:10〜65mm/min
    左右移動量:自動220mm
    前後移動量:100mm

  設備の用途・特色等
   (1)設置目的
    金属材料の強度や伸びなどの機械的性質を始めとする材料特性は,結晶粒組織,合金元素の固溶,化合物の生成などによって大きく変化する。
   本装置によって,金属材料の結晶方位解析,結晶集合組織測定,化合物の同定,合金元素の固溶量の測定などを行って,高強度材料における強
   化機構や,材料強度の経年変化に対する組織の影響を解明する。
   (2)特色
    本X線回折装置は,各種アタッチメントを組み合わせたことで多様な測定に対応可能である。アタッチメントを取り付けるゴニオメータには,縦型と横
   型との方式があるが極図形測定には非常に測角精度が要求される。構造的に駆動系に無理がかかり横型ゴニオメータが有効である。また,結晶組織
   の配列方向を調べるためにはサンプルを360°回転させながら,サンプルの傾き(あおり角)を制御できるアタッチメント(極点アタッチメント)が不可欠
   である。さらに,試料の切断用にクリスタルカッターがある。この装置は,標準で5軸ゴニオメーターが搭載されている。
   (3)用途
    急冷凝固法やメカニカルアロイング法によって作製した,アルミニウムやマグネシウム合金基高比強度材料の組織を詳細にしらべて,強化機構を解析
   する。また,アルミニウムおよびマグネシウム合金の摩擦圧接継手と溶接継手のクリープ変形と組織との関係を明らかにする。
   (4)使用責任者
    機械工学科 邉  吾 一
   (5)設置場所
    津田沼校舎 32号館104号室