0050■■■■■■■■■■■(W:窓側,C:中央,S:廊下(スクリーン)側,F:前列,M:中列,B:後列。)図4 科目初期,中期および終期における該当年次生の各ブロックでの着席率名,1授業回あたり4名)は,当該年次受講者の減少数に相当した。コロナ禍前の対面授業である2019年度の同時限同科目では,科目前期における当該年次受講者の受講者数が1授業回あたり69名であった。このとき,科目終期における受講者の減少数は1授業回あたり4名であった。したがって,コロナ禍前後において科目を通じた受講者数の変化に差がないと考えられる。図2の相関から外れた4つのブロック(SF,SM,CBおよびSB)については科目進行に伴う着席率の減少はほとんど見られなかった。逆に,廊下側前列(SF)と後列(SB)については着席率の増加が認められ,他のブロックから当該年次受講者が移動したことが推察された。4.3 科目初期において相関から外れたブロックに着席していた学生の科目進行に伴う着席位置の変化4.3.1 中央後列科目初期において,このブロックに着席経験のある該当年次生総数は19名であった。これらの学生が科目初期,中期および終期において各ブロックに着席した延べ回数を図5に示す。まず,期内における着席位置の定着率を比較するために,同一学生が同じブロック内に着席した平均回数を算出した3)。ブロックの平均着席回数は,期内の授業回において同一ブロックに着席した受講生の実人数に対する延べ着席回数の比として求めた。すべての学生が異なる場合には平均着席回数が「1」,同じ学生の場合には「3」となる。中央後列GPAと単元試験の平均得点率との相関(図2)から外れた4つのブロックについて,科目初期に着席していた該当年次生の初期,中期および終期における着席位置について解析した。それらの結果を以下に示す。─ 5 ─(W:窓側,C:中央,S:廊下(スクリーン)側,F:前列,M:中列,B:後列,A/OL:欠席またはオンライン受講。)図5 科目初期において中央後列(CB)に着席していた学生の各期における着席位置と延べ着席回数図6 科目初期において廊下側前列(SF)に着席していた学生の各期における着席位置と延べ着席回数(W:窓側,C:中央,S:廊下(スクリーン)側,F:前列,M:中列,B:後列,A/OL:欠席またはオンライン受講。)の場合,同ブロックの延べ着席回数は27回(図5,CB)であったことから,ブロックの平均着席回数は1.4回となる。他のブロックでは,中央および廊下(スクリーン)側の中列(同CMおよびSM),窓側の後列(同WB)などに着席していた。したがって,科目開始当初は中方から後方の着席を志向していたことがわかる。科目中期では同ブロックや中央の中列(同CM)への着席回数がやや減り,窓側の後列(同WB)や中列(同WM)への着席回数が増加した。この結果から,該当学生の何人かはこの時期に中央から窓側に移動したことが推察される。科目終期には廊下側の中列(同SM)への着席回数が減少したが,他の着席位置の人数に大きな変動はなかった。移動は比較的少なく,移動しても主に隣接するブロックへの移動に留まっていたと考えられる。科目初期において中央後列に着席した学生は人脈形成力が比較的高く3),友人と隣席している可能性が高いことが移動の少なかった原因の1つと考えられる。4.3.2 廊下側前列科目初期において,廊下(スクリーン)側の前列に着席経験のある該当年次生総数は12名であった。これらの学生が科目初期,中期および終期において各ブロックに着席した延べ回数を図6に示す。該当学生は科目初期において同ブロック(図6,SF)に延べ19回着席していた。ブロックの平均着10080604020WFCFSFWMCMSMWBCBSB302010WF201510WFCFSFWMCMSMWBCFSFWMCMSMWBCBSBA/OLCBSBA/OL■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
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