日本大学生産工学部 研究報告B(文系)第51巻
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─ 20 ─後,SCoREから選んだ英文について,学生に,間接目的語や直接目的語にあたる箇所を見つけてもらいながら,対応する意味を口頭で回答させた。最後に,教師からこの文型の構造や意味,および関連する文型についての補足説明を行った。次の授業においては,この既習事項を復習した後,SCoREに収録されている英文を利用して作成した語順並び替えの小テスト形式のプリント(図5)に取り組ませた。学習者は最初の3分間は個別に,次の2分間はペアワークの形態で問題に取り組んだ。また,必要な場合は教科書を参照するよう指示した。解答が終わったら,教師の側から正解を板書して提示した。なお,語順並び替えの問題を作成するための英文は,SCoREのトップページ>パターンブラウザ>文型(左の文法パターンのパネル)>第4文型を選択したあと,使用したい例文をクリックして選択し,例文の右上のチェックボックスの隣のアイコン(図6のマル印)をクリックすることで,コピーができる。これをWordなどのファイルに貼り付けし,整形して,小テストを作成した。3.2 SCoRE利用例2:DDL文法学習プリントの作成高専4年生(大学1年生に相当)の授業では,TOEIC対策がカリキュラムの中心となっており,TOEIC形式の演習問題が多数掲載されている教科書を使用している。2017年度後期においては,演習問題で正答率が低いと想定される文法項目について,事前に,SCoREから「DDL文法学習プリント」をダウンロードし,改変したうえで,プリント教材として配付した。「DDL文法学習プリント」はSCoREのトップページの左にある「DDL教材バンク」をクリックすると表示される。「DDL文法学習プリント」はWord ファイル形式でダウンロードされるため,自由に変更が可能である。共通シラバスを用いている他のクラスと進捗を合わせる必要もあり,また,演習に取り組むことが主眼となっている授業でもあるため,ダウンロードした「DDL文法学習プリント」の一部分のみを抜き出し,プリント教材を作成した。やはり時間的な問題もあったため,複数例文から学習者自身が規則性を見出すというDDLを学習者が十分に実践できたかどうかは断言できないものの,「DDL文法学習プリント」の不定詞のtoと前置詞のtoを対比したファイルを利用して作成したプリント教材に取り組んでもらった際には,「toの後に動詞の原形ではないも図6 例文パネルのSCoRE例文のコピー手順図5 SCoRE英文を利用した語順並び替え小テスト

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