7.南部風鈴(ヤング率E=120GPaの場合)Peak (A)Peak (B)Peak (D)Peak (E)Fig. 32 Vibration Shapes of S-10Table 12 Peak Value of S-5Table 13 Peak Value of S-6Table 11 Peak Value of S-10─ 23 ─風鈴の下部が縦と横に交互に伸び縮みするような挙動を示す。ピーク(B)は2651.3Hzである。その振動形状は(A)のそれを45度傾けたものになっている。ピーク(D)は6957.3Hzである。その振動は,風鈴の下部で外側に膨らむ点が3か所できる形状を描く挙動を示す。(D)と対になるようなピーク(E)は6978.4Hzである。その振動形状は(D)のそれを30度傾けたものになっている。また,ピーク(C)はモード解析では観測できない。今回解析を行った金属製風鈴の中で,南部風鈴のみ超音波が確認された。その原因を解明するため,3つの南部風鈴におけるヤング率(以下Eとする)を小田原風鈴に近い120GPaに変更し,振動モード解析を行った。その結果をR値,E=180GPaのS値とともにTable 12から14に示す。これによれば,各ピークの周波数が著しく低下して,超音波は,S-5でひとつ,S-6は無し,S-7でひとつとなった。このことから,鋳鉄は他の材料と比較してヤング率が大きいため,超音波が確認されたことが考えられる。
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