8642005864200Propane= 0.7Propane= 1.73.1 実験方法・装置実験装置概略図および光学配置をFig. 5とFig. 6に示す。半波長板,偏光ビームスプリッタによってエネルギーを調整したNd:YAGレーザーパルス光(波長:532nm,パルス幅:7ns)を,反射ミラーを用いて誘導し,レンズ(焦点距離f=150mm)で集光することによって電極間にブレイクダウンプラズマを生成させる。電極には,自動車用プラグ電極(NGK製BKR7E-11,電極直径:2.5mm,電極長:8.8mm)を使用した。電極間には,電源としてのバッテリー(Panasonic製Blue Battery Caos)とイグナイター(DENSO製90919-02244)を使用して,レーザーの発振に同期させたパルス電圧(ピーク電圧:~32kV)を印加した。電極間の最大放電エネルギーは20mJである。レーザーの入射時─ 13 ─Fig. 3 Sequential photo of the flame development in propane/air mixture with φ=0.7 and 1.7.Fig. 4 Relationship between flame velocity and flame diameter in propane/air mixture with φ=0.7 and 1.7.火(SI)における火炎核形成の高速度シュリーレン観察結果である。電極間距離は従来のSI点火では1mmであり放電路長も約1mmであるため,点状の点火に近い。これに対してLBALDIの場合,電極間距離は通常のSIでは放電できない8mmとなっている。若干の曲がりはあるが,静止混合気中であるため,ほぼ電極間を直線的に結ぶ放電路が形成される。このため放電路長も約8mmと長距離放電となっており,何れの混合気条件においても長距離放電路に沿った広域点火が実現されていることが分かる。さらにLBALDIの火炎核成長がSIに比べて早い様子が分かる。Fig. 4はFig. 3のプロパン/空気希薄予混合火炎像から,火炎の大きさと伝播速度を求めた結果である。特に広域点火によって火炎の曲率半径の大きいLBALDIの方が初期火炎核形成と火炎伝播速度が速い。以上の結果かLBALDの広域点火の有効性と燃料依存性が大気圧下での点火において実証された。SI, Propane/Air f=0.7LBALDI,Propane/Air f=0.7SI, Propane/Air f=1.7LBALDI,Propane/Air f=1.7Propane/Air Lean Mixture (f=0.7)12101015LBALDISIPropane/Air Rich Mixture (f=1.7)1412102025102030LBALDISI3.レーザーと電場印加の角度が放電距離に及ぼす影響
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