生産工学部研究報告A(理工系)第55巻第1号
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1990年代から設計強度60N/mm2以上の高強度コンクリート造建物が建設され、現在では200N/mm2以上の超高強度コンクリートが実際に使われている時代となった。近い将来、高強度コンクリートや超高強度コンクリートで造られたこのような構造物の解体が現実化するが、現在、このような高強度コンクリート・超高強度コンクリート構造物を解体できる技術は確立していない。本研究では、高強度コンクリート・超高強度コンクリートを用いた試験体および模造梁試験片を用いて、実験室実験、解体機を用いた破砕実験を行い、高強度および超高強度コンクリート構造物の解体荷重に及ぼす荷重方法の影響を調べた。引張強度の増加率が圧縮強度の増加率よりも小さいため、圧砕工法は、超高強度コンクリート部材においても有利に解体できる工法であることを確認した。概  要─ 9 ─湯浅 昇高強度・超高強度コンクリート構造物の解体負荷に関する研究

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