近傍より短周期で建物1階がFree-Fieldより入力が低減していることが確認できる。また,NS, EW方向は1次固有周期近傍から短周期でスペクトルが減少している。一方,UD方向はFree-Fieldより増加していることが確認できる。⃝ 37号館Fig. 11 (c)より,37号館のNS, EW方向とUD方向は全体的に建物1階がFree-Fieldより入力が低減していることが確認できる。また,NS, EW方向は1次固有周期が1秒に近いため,加速度の値も小さいが,その低減割合も僅かである。⃝ 39号館Fig. 11 (d)より,39号館のNS, EW方向とUD方向は全体的に建物1階がFree-Fieldより入力が低減していることが確認できる。また,NS, EW方向は1次固有周期が1秒に近いため,加速度の値も小さいが,その低減割合も僅かである。これらのことにより,各建物1階では地表面に比べ短周期で加速度応答スペクトルが低下するといえる。また,4号館と5号館は1次固有周期近傍から短周期でスペクトルが低下するが,37号館と39号館は1次固有周期が1秒に近く長いことから,加速度の値も小さく,その低下割合も僅かである。─ 55 ─Fig. 11 Acceleration Response Spectrum最大速度は約9割に低減していることから,中小地震においても入力低減が認められることが明らかとなった。5.2 周期における比較Fig. 11に対象建物1階とFree-Fieldで観測された強震記録に基づくNS, EWおよびUD方向の加速度応答スペクトル(等価粘性減衰定数h=5%)を示す。図中のNS, EW方向には表1に示した各建物の1次固有周期も示している。なお,対象とした地震は2020年5月6日とした(Table 3参照)。また,図中の黒色の線はFree-Field,灰色の線は各建物1階の加速度応答スペクトルを示している。⃝ Free-FieldFig. 11より,Free-Fieldで観測された地震動はNS, EW方向共に約0.2秒近傍,UD方向は約0.1秒近傍でスペクトルのピークが確認できる。⃝ 4号館Fig. 11 (a)より,4号館のNS, EW方向は約0.3秒近傍より短周期で建物1階がFree-Fieldより入力が低減していることが確認できる。また,NS, EW方向は1次固有周期近傍から短周期でスペクトルが減少している。一方,UD方向はFree-Fieldより増加していることが確認できる。⃝ 5号館Fig. 11 (b)より,5号館のNS, EW方向は約0.3秒
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