日本大学生産工学部研究報告A(理工系)第54巻第2号
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Vs=68.79N0.171・H0.199Yg・St ・2 Σ■■■■■=32⎫⎬⎭+2Vs=80N1/3(砂質土)(1≦N≦50) Vs=100N1/3(粘性土)(1≦N≦25)Fig.4 Depth Distributionれていないため,地盤のせん断波(S波)速度が得られていない。そこで,ボーリング調査結果のN値より(1)から(3)の式を用いてS波速度を推定した。S波速度の推定式を以下に示す。○ 今井の式10)Vs=97.0N0.314 ○ 太田・後藤の式11)○ 道路橋の式12)ここに,Vs:せん断波速度(m/s)N:層の平均N値H:地表面から層の中心までの深度(m)Yg:地質年代係数(洪積層1.303)St:土質に応じた係数(粘土1.000,細砂1.086)Fig.4に(1)〜(3)式より推定したS波速度の深度分布図を示す。Fig. 4より,S波速度は,3つの式で同様な傾向を示しているが,道路橋,今井,太田・後藤の式の順に大きく算出されている。また,調査位置ごとに比較すると,No. 1とNo. 2では深度約10mから約40mでS波速度が増加しているが,深度約25mで低下している。一方,Fig. 5 Reference Drawing CalculateNo. 3では深度約10mでS波速度が低下しているものの,以深では増加している。またNo. 1が40.3m, No. 2が48.15m, No. 3が47.15mの層で300m/sを上回っていることから,本報告ではその層を工学的基盤と仮定した。3.1.2 一次固有周期の推定(1)〜(3)式で推定したS波速度を用いて地盤の一次固有周期を求めた。なお,一次固有周期の算定に用いた式13)を以下に示す(Fig. 5に参照)。(1)(2)(3)ここに,n:基盤から基礎底面までの間の層の数Tg:地盤周期(s)Hi: 建築物の基礎底面あるいは剛強なくいの支持層面からi層下面までの深さ(m)を示す。地盤の一次固有周期Tgは,調査位置および評価方法にかかわらずTg=0.47s〜0.75sで,0.2s<Tg≦0.75sの範囲であり,第2種地盤に分類される。Table 2 Fundamental Natural PeriodNo. 1No. 2No. 3─ 52 ─Vsi:i層のS波速度(m/sec)hi:i層の厚さ(m)Table 2に(4)式より求めた各地盤の一次固有周期Fundamental Natural Period Tg (s)ImaiDourokyou0.500.630.67Oota・Gotou0.470.550.54(4)0.560.690.75■=1■■■■■−1■■

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