─ 58 ─研究成果⑴ Brunner, H.; Tsuno, T.; Barázs, Chiral Selectivity in the Achiral Amino Acid Glycine, J. Org. Chem., 2019, 84 (24), 16199-16203.⑵ H. Ichikawa, N. Miyashi, Y. Ishigaki, M. Mitsuhashi, Synthesis of 2-Amino-1,3-benzo- selenazole via Metal-Free Cyclization from Isothiocyanate and Bis (o-Aminophenyl) -diselenide, Heterocycles, 2020, 101, 444-451.⑶ R. Suzuki, Y. Izato, S. Yoshino, T. Komoriya, K. Sakamoto, A. Miyake, Mixing hazard evaluation using small-scale Dewar vessels, Journal of Thermal Analysis and Calorimetry, 1-8, October 30, 2019.令和元年度利用状況 令和元年度の測定回数は,4,320件である。使用者は,教員,大学院生合わせて14名で,毎日平均23件の試料の測定が行われており,数多くの大学院生および教員によってほぼ終日使用され,分子構造解析に役立てられている。 藤井らは,カルボン前駆体をC1源として,[CAu6IiPr]錯体の合成に利用出来ることを本装置で明らかにした。柏田らは,細胞内環境の弱酸性条件下において選択的に送達担体を不安定化させ,薬物放出をもたらす機能性ペプチド誘導体合成に必要不可欠な非天然アミノ酸ならびにオリゴペプチド合成の確認に本装置を利用した。清水らは,超分子材料の開発のためのビルディングブロックとして,ビスピロガロールアレーンが有望であることから,このビスピロガロールアレーンを合成するための経路をデザインし,合成条件を検討した。津野らは,種々のデータ解析を行うことで,H3NCαC’Ocisの回転角に対しC’炭素の不斉歪が発生していることを明らかにした。市川らは,合成したアシルイソチオシアン酸エステルを利用した2-アシルアミノ-1,3-ベンゾセレナーゾール類が遷移金属を使用せずに得られることを見出し,さらに生成物は無置換アミノ基へ変換できることを報告した。岡田らは触媒設計に向けた知見の獲得に向けてNMRの活用を試みている。坂本らは,分子設計したフタロシアニン化合物を合成し,これを用いて物性を測定した。No.3設備・装置名 称分子設計支援装置(デジタルNMR AVANCEⅢ500)型 式デジタルNMR AVANCEⅢ500使用責任者応用分子化学科 藤井孝宜購入年度平成23年度共同使用者応用分子化学科 柏田 歩応用分子化学科 市川隼人応用分子化学科 清水正一応用分子化学科 岡田昌樹応用分子化学科 津野 孝環境安全工学科 坂本恵一
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