─ 48 ─ステージ内の全ての問題を正答するとゲームクリア画面が表示される(Fig.8)。それに対して,1度でもプレイヤーのHPが0になるとゲームオーバー画面が表示される(Fig.9)。ゲームクリア画面,ゲームオーバー画面の戻るボタンを押すことでFig1に示したステージ選択画面に戻ることができる。4.結論本稿では大学で学習する分野の1つであり,様々な授業や研究で使う場面の多い線形代数に着目し,行列が苦手な人やこれから学習を行う人に楽しく学習してもらうことを目的とするスマートフォンゲームの提案をした。今回提案したゲームでは問題を行列演算とし,行列演算の問題を解答していくことでゲームクリアを目指すAndroid OSで動くアプリケーションである。問題に合わせてモンスターを設置し,問題を正答する事によりモンスターを倒して進めていく仕様となっている。今後の課題としては以下の2点が挙げられる。1つ目は,学習を継続する上での何かしらのエッセンスを導入することが必要不可欠である点である。特に,楽しくプレイをしてもらったとしても継続して学習してもらわなければ行列の苦手を克服できないので学習のモチベーションを維持する意味では実装する必要性は大いにあるといえる。2つ目は,ゲームの難易度等についてである。今回は乱数で解答入力用数字盤の数字を作成しそれから数字盤にセットした数字から逆算することで問題をランダムに生成されるようにプログラムしたが,問題によっては演算が簡単になってしまった。問題の難易度設定についてはより深く検討する必要性がある。例えば,ステージの序盤では演算を簡単なものに設定し,終盤特に最終ステージでは2桁の演算などを問題として出すことで徐々に難易度を変動させるなどの対処は有効といえる。参考文献1)日本のスマホ市場【2019年10月】。2020/02/01, https://bitwave.showcase-tv.com/2)SEGA Gamesゲームスタイル研究所。2020/02/01, https://gamestyle.sega-net.com/data/detail/data-034963.html3)Applivアプリを探すなら−アプリリブ。2020/02/01, https://android.app-liv.jp/(R2.2.10受理)Fig. 9 Game screen 9Fig. 8 Game screen 8
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