日本大学生産工学部 研究報告A(理工系)第51巻第1号
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─ 34 ─研究成果⑴ T. Morosaki, R. Iijima, T. Suzuki, W.-W. Wang, S. Nagase, T. Fujii, Synthesis, Electronic Structure, and Reactivities of Two-Sulfur-Stabilized Carbones Exhibiting Four-Electron Donor Ability, Chemistry A European Journal, 23, 36, 2917/6/27, 8694-8702.⑵ H. Brunner, H. Kitamura, T. Tsuno, Kinetics of the SN1 Dissociation of Ligands L (Nitriles, Phosphines) in the Complexes [CpFe(P-P)L]PF6 with Variable Chelate Ring Size. A Surprising Bimolecular Substitution in the Nonchelate Complex [CpFe(PPh2Me)2L]PF6, Organometallics, 36, 13, 2017/6/22, 2424-2436.⑶ K. Sakamoto, S. Watabiki, S. Yoshino, T. Komoriya, Synthesis of Alkylthio Substituted Pyridoporphyrazines and Their Photophysicochemical Properties, Journal of Porphyrins and Phthalocyanines, 21, 10, 2017/10/ 658-664.平成29年度利用状況 【利用状況】平成29年度の測定回数は,5,146件である。使用者は,教員,大学院生合わせて24名で,毎日平均30件の試料の測定が行われており,数多くの大学院生および教員によってほぼ終日使用され,分子構造解析に役立てられている。 【研究成果の概要】藤井らは,0価2配位炭素に2価のスルファンが配位したカルボン化合物の合成に成功し,2金化およびプロトン-金化を試みたところ,対応する有機金属錯体が得られたことを明らかにした。柏田らは,細胞レベルでの薬物送達担体の設計とともに薬物送達に寄与する機能性ペプチドの創製に必要不可欠な修飾アミノ酸合成の確認に本装置を利用した。清水らは,ビスレゾルシン[4]アレーン1分子とレゾルシン[4]アレーン10分子から6量体分子カプセルが2個繋がったDumbbell型超分子ナノ構造体が形成されることを見出した。津野らは,キレート環サイズにより単座配位子の解離する速度が異なること,光学活性三座配位子を用いた金属錯体の立体化学および,この錯体の単座配位子のトリフェニルホスフィンのプロペラ構造に基づいて二つのキラリティーが存在することを明らかにした。市川らは,合成した2-アシルアミノ-1,3-ベンゾセレナーゾール類がアセチル基の場合,脱アシル化が進行し,無置換アミノ基へ変換できることを見出した。岡田らは,メタクリル酸メチルの溶液に対し大気圧プラズマジェットを照射することで重合開始剤の添加無しにポリメタクリル酸メチルの合成に成功したことを報告した。坂本らは,新規の分子設計したフタロシアニン化合物を合成し,これを用いて電気化学,光化学的に光基礎物性を測定した。No.5設備・装置名 称分子設計支援装置(デジタルNMR AVANCEⅢ500)型 式デジタルNMR AVANCEⅢ500使用責任者応用分子化学科  藤井孝宜購入年度平成23年度共同使用者応用分子化学科  柏田 歩応用分子化学科  市川隼人応用分子化学科  清水正一応用分子化学科  岡田昌樹応用分子化学科  津野 孝環境安全工学科  坂本恵一

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