日本大学生産工学部 研究報告A(理工系)第51巻第1号
15/40
─ 13 ─施したが,最終的に暗室灯は現像作業中に一切使用しなかった。代わりに赤色フィルターを二重/三重にした頭部につけるタイプのヘッドライトを作業者各人が装着し,ライトの影響からくるフォグを防止しつつ,作業性を確保した。現像に用いる水は,水道水では不純物を含むため,カートリッジ式の純水器(G-10DSTSET[オルガノ社製])を設置して不純物を除去した。室温管理は,備え付けのエアコンで行い,現像液の液温管理には冷却・加熱可能なマルチサーマルユニット(SMU-60C[三商社製])を用意した。3.3 現像室の温湿度管理現像室の温湿度環境の安定性を確認する作業を行った。現像時に使用する薬品の液温を20℃に固定するため,現像室の室温も20℃で一定にできることが望ましかった。室温の調整は備え付けのエアコンで行い,常時稼働させることにした。Fig.7は2016年2月2日から同年2月5日までの温湿度をデジタル温湿度測定器(HN-CH[チノー社製],EL-USB-2[Lascar Electronics社製])を用いて記録したものである。横軸は日時,左軸は温度,右軸は湿度を表している。室温はエアコンを稼働させてから2時間で20℃に達し,その後20℃近くを保っていることがわかった。しかし,実験中は暗室の温度状況をリアルタイムに把Fig.5 The development room after completion of improvement.Fig.3 Fixing a blackout sheet to a door.Fig.4 Protection covers for afterglow of uorescent lamp.Fig.6 The preparation room after completion of improvement.
元のページ
../index.html#15