日本大学生産工学部 研究報告A(理工系)第51巻第1号
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─ 9 ─・混雑が予想される階のみで活用するだけでも効果が見られる・エレベーター自体への工事を必要としない・既存の群管理システムやエレ・ナビと連動させることができるといった利点が挙げられる。今後は,本文でも述べたが,簡単のため「降りる」と「降りない」にしているボタンを,実用化に向けて,Fig. 16のように降車階ボタンに変更し,低階に降りる人を出口付近に集め,高階で降りる人は奥に乗車するシステムに拡張する。もちろん,各階に停止し,降車が終わった後に,適正な乗車位置に再配置する機能も必要になると考える。さらに,実験室レベルの状況を改善し,本当に導入できる段階までシステムの改善も目指す。また,同様なシステムはバスや鉄道などにも適用可能であると考えるので,システムの拡張を試みる。謝辞卒業研究を通して,本研究の基礎を作ってくれた豊谷研卒業生の渡辺一樹氏,堀内理沙氏,太田慎之佑氏に感謝の意を表す。参考文献1)FUJITEC:エレベータ群管理システム FLEX-NXシリーズ,2016/10/14,https://www.fujitec.co.jp/products/option/ex_nx2)三菱電機:セキュリティー連動・エレベーター行先予報システム「エレ・ナビ」,2017/10/14,http://www.mitsubishielectric.co.jp/elevator/technology/02.html3)渡辺一樹,堀内理沙:エレベーター利用の効率化に関する研究,平成27年度卒業論文 (2016) 4)太田慎之佑:エレベーター内部の数値解析に対する実証実験について,平成28年度卒業論文 (2017)5)柳澤大地,西成活弘:渋滞学のセルオートマトンモデル,日本応用数理学会論文誌,vol.22. No.1 (2012),2-13.6)時弘哲治:箱玉系の数理,朝倉書店,(2010),1-12.7)柳澤大地,西成活弘:群集運動のセルオートマトンモデル,情報処理学会誌「情報処理」,Vol.58. No.7 (2017) 570-573.(H 30.2.5受理)Fig. 16 Example to extend the system
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