ごあいさつ |
|
生産工学部長 生産工学研究所長 大 谷 利 勝 |
|
日本大学生産工学部ハイテク・リサーチ・センターは平成12年度「文部科学省私立大学学術研究高度化推進事業」の選定を受け,年度末の平成13年3月に建物の竣工,研究設備の設置をまって内外に披露されました。
本学部は平成14年に学部創設50周年となりますが本センターは学部創設以来の大型研究プロジェクトであり,その研究成果が期待されております。すでに平成12年度研究報告書が発刊され,3回の研究発表会も行われ成果があがりつつあります。 わが国は明治以降欧米先進諸国に追いつくべく努力を重ね,20世紀終盤には世界の先進国入りをはたしました。これを支えたのは科学技術の進歩があったからであると思います。外国人教授,技術者の招聘,技術導入等から次第に独自の研究,開発が重ねられ先進国としての技術水準に達し,分野によっては世界の最先端を極めるようになりました。21世紀にはいりわが国が沈滞気味にあり,諸外国から追い上げられている現在,科学技術の一層の進歩が望まれるところであります。理工系の大学・学部においては研究活動の活性化なくしてはその発展はありえないと考えます。本センターが本学部のみならず日本大学,日本の科学技術の進展に貢献することを願う次第であります。これまでに本ハイテク・リサーチ・センターにお寄せいただいた関係各位のご指導,ご支援に感謝するとともに今後ともご厚情を賜りますようお願い申し上げます。 |
ハイテク・リサーチ・センターにおける研究について |
|
ハイテク・リサーチ・センター運営委員会 委員長 大 谷 義 彦 |
|
21世紀における大学の社会的評価基準は,教育水準よりもむしろ研究活動水準であると言われており,したがいまして大学の研究活動の活発さとその社会的貢献への認識が大学の社会的ランキングを決定づけるものと考えられます。日本大学生産工学部では,従来よりこのような意識のもとに各学科および各研究室においてあらゆる分野の研究を進めてきております。
そこで,さらに効率的な研究を目指すために,これらの研究のうち環境科学技術に関する先端的な研究を集中統合化して,平成12年度に生産工学部生産工学研究所を主体とした「生産工学部ハイテク・リサーチ・センター」を創設しました。ここでは,先端材料と各種構造の残存強度の解明,ヘルスモニタリングのための非破壊検査技術の確立,環境保全材料の開発,環境中の有価物質の回収,有機系廃棄物の有効利用,複雑流れ現象の環境問題への応用など24課題を3つの研究プロジェクトに分けて,36名の研究担当者を中心に学部内外からの研究参加者,ポスト・ドクター,リサーチ・アシスタント,研究補助者など合計100名を超える体制で日夜研究を遂行しております。 環境問題に対する最近の社会的要求が一段と厳しくなってきている中で,生産工学部ハイテク・リサーチ・センターから得られるところの環境保全技術の確立に向けた大きな研究成果は,今後産業技術分野の発展に多大なる貢献をしていくものと大いに期待をしております。今後ともなお一層のご指導とご支援を心よりお願い申し上げます。 |