建築工学科授業科目表学科紹介3 スタジオ演習による教育のねらい従来より,建築を学べる多くの大学では,計画・意匠,構造,環境・設備,材料・施工の4分野に分かれた教育がされてきました。しかしながら,建築物はどの分野が欠けても十分ではなく,お互いの分野の深い理解とそれによる融和がより優れた建築を実現することは言うまでもありません。例えば,優れた建築デザイナーは構造技術に明るく,優れた構造技術者は建築計画の知識に富む。また,近年はBIM(Building Information Method),コンピュテーショナルデザイン,ロボット,3Dプリンティングなど,従来の建築教育にはない技術が建築分野を牽引し始めています。このように,実社会では多様な視点で問題解決できる能力と様々な技術と情報を応用できる能力や,それらを組み合わせて,新しい価値を創造できる能力が求められています。そこで,従来の演習と座学を融合し,演習主体で実践的に課題を解き,これらの能力を培うとともに新たな知識も獲得する「スタジオ演習」を3年次から用意しています。スタジオ演習科目は各科目でテーマを設定しており,学年が上がるにつれて高度なテーマを扱います。スタジオ演習Ⅰ・Ⅱは2年次までの学びをベースにして建築を解く場ですが,スタジオ演習Ⅲ以降では夏期休暇中に行う生産実習での経験も踏まえて,実社会の課題に徐々に切り込んでいきます。各スタジオ演習ではテーマに合わせてバラエティに富む複数の課題を用意しています。学生のみなさんは,自身のキャリアを描き,科目と課題の取り方で学びを主体的に選択し,その選び方により,自分の専門性を拓いていきます。スタジオ演習Ⅰスタジオ演習Ⅱスタジオ演習Ⅲスタジオ演習Ⅳスタジオ演習Ⅴスタジオ演習Ⅵ4 大学院での学び大学院では学部で獲得した能力をベースとして,学びをスパイラル状に広げ,国際的にも活躍できる技術者を育成します。現在,国際的な建築教育水準認定システムであるUNESCO-UIA建築教育憲章認定に基づくJABEEの建築系学士修士課程6年間一貫プログラム認定を受ける準備をしています。学部から大学院を含めた6年間一貫教育プログラムによるJABEE建築系学士修士課程認定の導入により,国際的に認定された教育を受けかつ国際的な広い視野を持った人材の輩出を目指しています。63授業科目表
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