1)教養科目科学に関する科目:科学基礎論人間学に関する科目:芸術と文学・歴史学・心理学・比較文化論30初年次教育は,新入生に最初に提供されることを強く意識したもので,高校までの「勉強」を大学での「自主的な学び」へと転換するために必要となる「大学生らしい学修スキル及び学修態度」を修得することや,学生同士のつながりを深めると共に,学生と教員との距離を縮め,大学に定着するきっかけを作ることで「自校への理解と意識」の向上を図ることを期待する要素を含んでいます。こうした観点から,日本大学では,学びを始める新入生への意識づけやスタディ・スキルの涵養を目的とした全学共通教育科目として,「自主創造の基礎」及び「日本を考える」を開講しています。「自主創造の基礎」では,さまざまな動機・目的をもって入学した新入生に対し,学部・学科に関わらず,本学の学生とし考える力を養うリベラルアーツ教育により,与えられた問題の正解を求めるのではなく,正解のない課題に対して,その可能性や解決策を自ら考え抜く力を身につけるための素地づくりを行います。教養基盤科目は,「教養科目」,「国際コミュニケーション科目」,「基盤科目」,「横断科目」に分類されます。教養教育のねらいは,多面的な視点を確保し,人間の多様な価値を認める力を養うことにあります。また高度に情報化し,複雑化した現代社会では,手に入れた情報を吟味し批評的に考える力が必要です。そのためには多面的なものの見方が必要となるのです。その力は,学生自身が社会の一員として自立していく素養として重要です。これを実現するためには,学生自身が,ある特定の学問のみにとらわれることのない,自由で主体的な知的探究の意義に目覚めていくことが必要となります。単に幅広いだけの知識の修得をするのではなく,自らが疑問を持ち,その解決方法をさぐることから学問は始まります。また全体像を,より的確に把握していくための大きな視点を持つことも大切です。教養教育が目指しているものは,自己と自己を取り巻く世界と,そこに展開するすべての知的活動へ目を向けて,そしてそれを改めて問い直してみる姿勢を培うことです。そのために,ひとつの学問分野のものの見方だけを学ぶのではなく,むしろ様々な枠組みをもった学問や知的な営み全般を問い直し,統合的なものの見方を養っていくように科目が配置されています。て共通して身につけるべき学修姿勢や修得すべきスタディ・スキルを涵養することをねらいとしています。大学生としての学びの礎を築くことができるだけでなく,多様な学生との関わり合いから本学学生としての意識の向上を図り,修学意欲の継続に寄与する科目です。「日本を考える」では,専門の学びを前に多角的な視野と物事を捉える視点を養い,以後受講する科目等の学びをより豊かなものすることをねらいとしています。日本の諸相を多様な観点から見つめ直し,世界とのつながりを意識しつつ,自己の立ち位置を理解して今後の学びの在り方や生き方を考える意識を高める科目です。教養科目が扱う内容は,大まかに科学,人間学,社会学,健康科学と学問領域に応じて分類されます。また,学問領域を超えた総合的な科目も設置されています。以下,大まかな分類に基づいて概要を述べます。興味ある主題の中から,授業概要やシラバスを参照することによって授業内容を把握し,目的をもって受講する科目を選択してください。今日,科学は高度化する一方,それに伴い細分化も進んでおり,自分の専門分野以外のことは分かりにくくなっています。しかし,将来社会に出ると,様々な学問的バックグラウンドを持った人たちと交流する必要があります。その際,自分の専門分野ではないから分からないという態度は通用しません。科学基礎論では,歴史的な観点から科学がどのように誕生し発展してきたのかを考察したり,哲学的な観点から現代科学の基礎を深く探ることによって,科学の様々な問題をつとめて学際的に考えていきます。目標は,科学を大局的な視点から捉えられるようになることです。そして,自分が学ぶ専門分野とそれ以外の分野との関わりを大局的な観点から理解した上で,身につけた技術がどのように他分野と関連しているかを意識するようになることを目指します。自分の生き方を探り,自己を確立し,社会における自己の役割を認識し,人生をより良く生きるためのきっかけを得ることを1全学共通教育科目について2教養基盤科目について
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