女子高校生向け
特集ページ
GIRLS INTERVIEW

私たちの生産工学部

生産工学部って
どんなところ?

POINT 01

女性教員・女子学生が
多いので安心!

  • 女子学生

    女子学生数が他の工学系大学より多く、4学年をあわせると1153名が在籍しています!わからないことも聞きやすく、仲間もできやすいです。

  • 女性教員

    工学系大学の女性教員比率の全国平均平均6.7%(R4調査)に対して、R7年の生産工学部は13.2%と約2倍!

POINT 02

女子学生同士の
“つながり”が強い!

  • 機械工学科の女性エンジニア会

    機械工学科には、20年以上続く女性エンジニア会があります!学部生と院生も一緒に集まって、同じ気持ちで頑張る仲間と交流しています。

  • 女性の学生メンター

    アカデミックアドバイザールームには女性の学生メンターがいます。レポートや課題、就活について気軽に相談できる環境があります!

POINT 03

女子向け設備・施設が
揃っています!

  • 女性専用更衣室 パウダールーム

    工学系の学びには実験や実習などアクティブな活動がたくさんあります。そんなときも女性専用の更衣室やパウダールームがあるから安心!

  • 学食メニュー

    オムライスやパスタといったカフェのようなメニューから、ミニパフェなどのスイーツまで!充実した学食メニューが揃っています。

生産工学部には、
女子の在学生や卒業生、教員が
多数在籍しています。
ここでは、彼女たちが語る
学部内の様子や、
卒業後の進路をご紹介!
大学入学のロールモデルとして
ご活用ください。

STUDENTS

在学生インタビュー

  • ※掲載学年はインタビュー当時

暮らしの全部がここにある。
人によって違う「使いやすい」を観察する毎日。

マネジメント工学科専攻 修士課程2年

宮内萌衣さん

将来はSEを含めたいろいろなことに興味があり、これからも変わることを前提に、就職先の業界実績が広いマネジメント工学科を選択。入学して経営管理・材質・商品企画・流通など幅広く学ぶことができたが、一番の発見は「身の回りのものは人間の特性に合わせてつくられている」ということ。自分自身も「人が使いやすいもの」をつくる側になるべく、周りのモノや人をよく見るようになっている。出しやすいウエットティッシュの出し口や、使いにくいタッチパネルの理由など、いつも観察している。これは企業実習(生産実習)で自動車メーカーに行った際に、「目の前にどのような課題があり、それをどのように解決していくのか」が仕事であるということを実感したからだ。そしてそれを実行していくためには、自分の気づきをシェアすることが大事だということ。これまでは「合っていないかもしれないから」と伝えることを避けてきたが、2社目の実習先で自分の気づきをシェアしたところ、「それ良いね!」とたくさんの人に認めてもらえた。これは、合っているか合っていないかではなく、「相手にない視点かもしれないから発言しよう」と思えた瞬間だった。これらの気づきは、大学生活での大きな変化である。この体験を活かすことができ、卒業後は自動車メーカーに内定をもらっている。社会人になっても、「好きな自分」でいるために挑戦と努力をし続けていきたい。

自分の将来のために、
一つひとつ明かりを灯すように学んでいる。

応用分子化学科3年

栗林明依さん

もともと化学が好きだった自分は、好きなことを続けながら知らない世界を見てみたいという思いから、企業実習(生産実習)や就職支援が充実していた生産工学部を選択した。受験時の「生産工学」のイメージは“つくる”が強かったが、実際は“誰かのため、社会のために活かせるモノづくり”というのが正しいかもしれない。「生産実習」では、Uターン就職を視野に企業比較をしてみたいと考え、地元の自動車メーカー2社に行かせてもらった。1社目は自分が専攻していない未知の分野に身を置くことで、さまざまな人の手によって生活が支えられていることを実感できた。2社目では、他大学の人とチームで実習をする中で、「難しいことを簡単に説明するスキル」や「グループの中での役割」の重要性を感じることができた。そして何より、「より好みせずチャレンジすることで新しい扉が開く」ことを体感。実習後の学園祭では、モノづくり人材育成プログラム<STEAM to BE>で学んだプログラムを再現するために、企業実習での気づきをチーム運営に活かすこともできた。これまで学んだ一つひとつが、力になっていると感じている。もともと将来は食品系の仕事を視野に入れていたが、今はその枠にとらわれず、自分のアイディアで一人でも多くの人の役に立てる社会人になりたいと考えている。

実践的な授業で技術と発想を育む

機械工学科1年

前田菜々さん

ものづくりに興味があり、機械工学科で製図やCADなどの専門技術を学びたいと考えて入学を決めました。特に、少人数制で専門的な学びが深められるコースに魅力を感じたことが決め手となりました。

授業では、「3次元グラフィックス演習」が印象的で、自分の頭の中で描いたイメージを実際に形にできる楽しさにやりがいを感じています。新しい技術を習得し、それを使えるようになるプロセスがとても刺激的です。

今最も力を入れているのは「材料力学」です。これは、機械設計において材料の安全性を考えるうえで欠かせない分野であり、ものづくりの基盤となる重要な学問だと感じています。

在学中は、積極的に授業に取り組み、特に専門科目は理解を深めるために復習を大切にし、確かな知識として定着させることを目標にしています。また、空き時間には資格取得に向けた勉強にも取り組み、自分の将来の選択肢を広げたいと考えています。

機械工学科は、女子学生同士の交流の場が設けられており、先輩や先生方の貴重な話を聞く機会もあるなど、温かくサポートのある環境が整っています。仲間と切磋琢磨しながら成長できる、魅力あふれる学びの場です。

試行錯誤の先に見えるもの。レーザー研究と暮らしをつなぐ思い

電気電子工学科4年

岡部希菜さん

生産工学部という「何かを生み出す分野」に魅力を感じ、電気電子工学科を選びました。特に所属研究室をはじめとする各研究室の内容に興味を持ち、自分もその分野を深く学んでみたいと考えたのがきっかけです。

学科では、電気回路の授業が印象に残っています。座学で理論を学ぶだけでなく、実験を通して回路素子の特徴を実際に確かめることができ、知識が実感に変わるのを体験しました。また、チームで機器を企画・製作する授業では、これまで学んだ知識を活用しながら一からものをつくる楽しさと難しさを知りました。

現在は、所属する研究室でレーザーの線幅をより狭くする「狭線幅化」の研究に取り組んでいます。レーザーに制御をかけることで線幅を絞り込む実験を行っており、さらなる精度向上を目指して試行錯誤を続けています。理論を理解し、それをもとに制御実験を行う過程に、研究の面白さと奥深さを感じています。

将来は、システムエンジニアとして人々の生活の基盤を支えるインフラに関わりたいと考えています。在学中の研究や実践経験を活かし、社会に役立つ技術者を目指しています。

電気電子工学科の魅力は、多様な研究分野が用意されていることです。まだ専門がはっきりと決まっていない人でも、学びながら興味のある分野を見つけ、適した研究室に進むことができる自由度の高さが特徴です。

生産実習から学ぶ成長と挑戦

土木工学科4年

望月蒼さん

生産実習に参加する前は、現場でのマネジメントを知りたいという期待がありましたが、職場の雰囲気に馴染めるか、知識不足で迷惑をかけないかという不安もありました。事前の課題で自己分析を行い、必要なスキルを整理したことや、ビジネスマナーを学んだことで、安心して実習に臨む準備ができたと思います。実習では、圏央道や舞浜大橋など多くの現場を見学し、最終日には学んだことを千葉国道事務所の方々に発表しました。実習を通して、毎日のTO-DOリストを作成する習慣が身につき、苦手だった質問も積極的にできるようになるなど、自分の変化を感じました。特に、大雨時に道路規制を検討する場面で、専門の方が実際に現場で確認を行い、正確な判断を下している様子を見て、道路を守る仕事の重要性を実感しました。生産工学部の生産実習は20日以上と長期間で、準備から成果発表まで一貫して取り組めるのが特長だと思います。また、先輩方の報告書が多く残されているので実習内容や進路の参考になり、安心して取り組める点も魅力だと感じました。将来は、生産実習でお世話になった方々と同じように、責任感とやりがいを持って丁寧な仕事をしていきたいと考えています。

こたえのない問いに向き合う。建築が教えてくれた日々の視点

建築工学科4年

原田実紀さん

高校時代は理系科目が好きでしたが、数学や物理のように理論を突き詰めるのではなく、正解が一つでないものを自ら形にしていく「建築」という学問に惹かれて建築学科を選びました。

学科では、意匠・構造・インテリアなど、日常的に接する建築を多角的な視点から学べる点が魅力です。また、歴史ある日大ならではの幅広い人脈やネットワークを通じて、専門性の高い先生方や先輩方から、実務に関するリアルな話を聞ける機会も多く、学びの広がりを感じています。

現在は、卒業設計に力を入れて取り組んでいます。テーマは「谷根千の地域に子どもの居場所をつくること」。インターネットの普及により実体験が減っている現代の子どもたちに、震災や戦災を乗り越え、古くからの建物が残る谷根千のまちでのリアルな経験の場を提供したいという思いを込めています。地域を歩いて得た構成要素を取り入れ、まちのたまり場にもなるような設計を目指しています。

卒業論文では「Sustainable Area Design(持続可能な地域デザイン)」をテーマに、自治体・NPO・地域住民の三者の関係性に着目した調査・研究を進めています。特に、地域主体の活動と住民の意識のつながりに焦点を当てています。

3年次に行う生産実習では、実際の企業で実務経験を積むことができ、建築分野における就職先の幅広さを実感しました。この体験は、自分の将来像を考える大きなきっかけとなりました。

人々や社会を支える安全なデジタル環境を目指して

数理情報工学科4年

大越万由さん

私は栃窪研究室で「情報セキュリティ」の研究に取り組んでいます。従来のパスワードやPINコードによる認証は、覗き見や録画で模倣されやすく、情報流出のリスクが高いことが課題でした。そこで私は、リズムを用いた新しい認証方法に注目しました。曲に依存せず、個人特有のリズムパターンを識別できるかを検証したところ、同じ曲でも人ごとに異なるリズムを判別できる可能性が示されました。本人らしさを活かして安全性を高める仕組みを探る研究です。情報セキュリティの学びは、人々のプライバシーや企業の大切なデータを守ることに直結します。社会への貢献を実感できるのが魅力であり、日々進化する攻撃にどう対応するかを考えることは、自分自身の成長にもつながると感じています。将来はシステムエンジニアとして、この研究で培った知識や対応力を活かし、安全なデジタル環境を支えていきたいです。
数理情報工学科の強みはソフトウェア開発を実践的に体験できる点です。チームで要件定義や設計に取り組む中で、技術的課題だけでなく、正しく理解し共有するコミュニケーションの難しさを知ることができました。こうした経験は、研究や将来の仕事に必ず役立つと感じています。

地域とつながり、学びが社会に届く。環境を守る実践的な研究へ

環境安全工学科4年

戸田祐希さん

環境問題やSDGsに関心を持ち、環境・安全・エネルギーについて幅広く学べる点に魅力を感じて、環境安全工学科を志望しました。化学・エネルギー・土木の知識を横断的に学びながら、実験や地域活動を通じて「社会に役立つ学び」を実感できる学科です。

特に印象的だった授業は「環境安全工学実験」。座学で学んだ知識を、環境共生やエネルギーに関する演習や実験を通じて実践的に理解できる貴重な機会でした。

現在は卒業研究として「谷津地形を活かした里山環境保全まちづくり」に取り組んでいます。千葉県富里市の谷津を舞台に、市民の環境保全活動への関心や認知度を調査し、谷津の価値を多くの人に伝える方法を考えています。これまでに実施したアンケート調査では、環境活動への意識は高い一方で谷津の地形に対する認知が不足していることが明らかになりました。地域イベントの企画・実施を通じて、谷津の魅力を伝える施策を試行し、効果的なアプローチを検証しています。

研究の面白さは、地域の方々と一緒にイベントをつくりあげ、その成果が実際に人に届くこと。現場での活動や温かい言葉に触れるたびに、学びが社会とつながっていると実感します。

この研究をさらに深めるため大学院に進学し、将来は公務員として環境保全に関わる仕事を目指しています。環境安全工学科には、分野横断的な専門性と、実社会と関わりながら学べる柔軟な環境があります。風通しの良い雰囲気の中で、自分らしい学び方が見つかるはずです。

仲間と形にする試行錯誤の毎日。自分の“好き”を突き詰められる場所

創生デザイン学科2年

後藤ひなたさん

小さい頃からモノづくりが好きで、さまざまな視点やプロセスからモノづくりを学べる創生デザイン学科に惹かれて入学を決めました。自分に合った分野が見つかるのではないかと思ったことも理由のひとつです。

学科の魅力は、実際に企業で働いた経験のある講師の先生方から、現場のリアルな話を聞けることです。実際にどんなスキルが求められているかを知ることができ、学びに対する意識も変わりました。経験に裏打ちされた言葉には説得力があり、自分の成長に繋がるヒントがたくさんあります。

今は「津田沼航空研究会」に所属し、鳥人間コンテスト出場を目指して飛行機作りに取り組んでいます。仲間と共に一つの機体を作り上げる過程は楽しさと大変さがありますが、試行錯誤の先にある達成感や充実感は、モノづくりの本質そのものだと感じています。

また、ファブトラ活用委員会にも参加し、ワークショップの企画・実施にも携わっています。対象に合わせて内容を考えるのは難しいですが、実践的な経験から得られる学びは大きく、ワクワクする時間です。

将来の進路はまだ明確ではありませんが、今は鳥人間コンテストに出場し、チームの目標を達成することが夢です。

創生デザイン学科には、自分のやりたいことを突き詰めるための環境が整っています。3Dプリンターやデジタルミシンなどの設備も充実していて、先生方もフレンドリーにサポートしてくれるので、挑戦しながら成長したい人にぴったりの学科です。

AWARDS

女子在学生 受賞歴のご紹介

  • ※掲載学年は受賞当時

GRADUATES

卒業生インタビュー

商品の品質を守る喜びを原動力に

応用分子化学科 2018年3月卒業

株式会社トンボ鉛筆勤務

業界:
文具業界

川神結菜さん

トンボ鉛筆の品質保証部で、開発中の商品の品質を確認する仕事などを行っています。私は大学入学前から、身近なものの製造方法や仕組み、材料とその選定理由に興味がありました。そこで、モノづくりの基礎や材料について深く学べる点に魅力を感じ、応用分子化学科を選びました。在学時の取り組みで特に印象深いのは「生産実習」です。主な実習内容は、ボールペンのグリップ部分に求められる品質の目標値に従い、材料費のことも考えながら配合を検討し、最終的に社員の方に報告するというもの。就職前に「PDCA サイクル」を強く意識できたことや、品質と原価のバランスについて、実践を通じて学ぶことができたことが大きな成長に繋がりました。

サークルと勉強の両立、
文武両道で駆け抜けた4年間でした!

環境安全工学科 2025年3月卒業

京成電鉄株式会社勤務

業界:
鉄道業界

菊池夕夏さん

生産工学部は、「挑戦と成長の場」でした。学業では専門的な知識や技術を幅広く学び、実験や実習を通じて実践的な力を磨いてきました。サークルでは仲間と共に、時にはバカみたいにふざけつつ、大真面目にぶつかりあって真面目な話をして、切磋琢磨してきたこともいい思い出です。今振り返るとこういった経験と努力を積み重ねることで精神的・肉体的な成長ができたと強く思います。
自分の目標であった「文武両道」を貫くことは決して簡単ではなく、授業や課題に追われながら練習や試合に臨む日々は大変でしたが、その中で培われた忍耐力は、今でも大きな励みになっています。
自分にとっての大学生活は、単なる学びの場ではなく、自分自身の身も心をも大きく成長させる貴重な時間でした。
入学して間もない頃はコロナの影響があり、これまでの常識が大きく変わる経験をしました。授業はオンラインが中心で、友人や教授と直接会う機会が激減しました。通学時間がなくなり、自宅でじっくり学習できる一方で、モチベーションの維持に苦労しました。また、対面授業での議論やグループワークが制限され、学びの幅が狭くなったと感ることもありましたが、オンライン環境に適応することで、自己管理能力やデジタルスキルが向上し、新しい学び方を見つけるきっかけにもなりました。その知識が就職活動にも多少は活きたと感じています。
制約があるからこそ、友人とのつながりの大切さを実感し、より自分から交友関係を広げようと努力することで多くの人と出会い、多くのいい経験をすることができました。入学前に思い描いていた大学生活とは大きく違いましたが、この経験を通じて柔軟に対応する力が身につき、今後の人生にも活かせる貴重な時間だったと感じています。

技術と経営の交点に立ち、
どんな環境でも挑戦できる自分へ

マネジメント工学科 2016年3月卒業

三井住友カード株式会社勤務

業界:
金融業界

髙橋純慧さん

私にとって生産工学部とは、大小さまざまな現場で必要とされる“経営力”の基礎を築いた場所です。
特にプロジェクト・マネジメントの領域は、私のキャリアを通じて一貫した軸となっています。SIer、コンサルファーム、金融・決済業界と異なる業界に携わる中でも、共通する課題は多く、どの職種でも求められるスキルとして役立っています。
生産工学部での学びを通じて、現場のリアルな課題を解決する力を養い、ものづくりのプロセスを理解しながら、経営と技術の両面に目を向ける習慣が身につきました。おかげで、キャリアの中で実践的なスキルを磨くにあたり、スムーズにスタートダッシュを切れたように思います。「この状況、経営者ならどう考えるだろうか?」そんな視座を持つ習慣が自然と生まれたことで、どんな環境でも主体的に動く力が鍛えられました。

現在私は、三井住友カードおよびSMBCグループ全体のキャッシュレス決済の普及に向けたデジタル戦略の企画・立案を行う部署に所属しています。決済事業の企画・開発をはじめ、モバイルアプリを中心としたデジタル体験の高度化を推進し、金融サービスの利便性向上に取り組んでいます。
決済分野は急速に進化しており、ユーザー体験をより良いものにするためには、技術の変化を敏感に捉え、適切な意思決定を行うことが求められます。こうした環境において、生産工学部で培った“経営力”が、今でも私のキャリアの大きな支えとなっています。

土木の学びを力に
海外で社会基盤を築く

土木工学科 2016年3月卒業

株式会社エイト日本技術開発勤務

業界:
建設業界

家久冬萌さん

私は2016年に卒業し、現在はケニアのインフラ整備に関わる調査業務を担当しています。

入学前は「女性が少ないのでは」と不安に思っていましたが、実際は性別に関係なく学べる環境で安心しました。授業だけでなく、早い段階から現場見学やOBOGとの交流の機会があり、土木分野の社会的な役割や面白さを知ることができました。4週間の生産実習では企業の実務を体験し、将来の働き方を具体的にイメージできたことを覚えています。
また、オーストラリアへの短期留学も印象に残っています。異文化に触れながら他学部の学生と将来を語り合い、自分の専門性を改めて意識できたことは、今の私にとって大切な経験です。

現在の仕事では、ケニアの道路運輸省の関係者と意見交換を行いながら、アフリカにおけるインフラ整備の方向性を探っています。日本企業の進出支援も任されており、日本とアフリカをつなぐ役割を担っていると感じています。文化や価値観の異なる環境ですが、土木という“共通言語”を通じて現地の人々と協力し合えることに大きなやりがいがあります。女性技術者として特別に苦労を感じたことはなく、むしろ同じ立場の仲間とのつながりが励みになっています。ライフステージの変化にも柔軟に対応できる環境があることも心強い点です。

学びで広がった視野と、挑戦する勇気が、いまの私を世界の現場へ導いてくれました。 “私にできること” を信じられるようになったのは、大学での経験があったからです。

大学で学んだ“光”が原点
照明で空間を変える仕事

電気電子工学科 2016年3月卒業

株式会社モデュレックス勤務

業界:
インテリア業界

中原円花さん

在学中は、照明環境を研究する研究室に所属し、光の特性や空間への効果について学びました。内容は専門的で苦労もありましたが、実験やレポートに取り組む中で「計画的に進める力」や「調べて解決する力」が自然と身につきました。サークル活動ではストリートダンスの舞台発表に関わり、照明演出が空間や人の感情を大きく変えることを体感しました。さらに、インターンシップで光計測機器を扱う企業に参加し、“光を数値で捉える”という理系ならではの視点を学んだことも大きな財産です。

現在は、建築やデザインの現場において、照明計画に関わる仕事に従事しています。印象に残っているのは、デザイン事務所nendoのプロジェクト「階段の家」に関わったことです。照明器具の提案や打ち合わせの調整などを担い、建築の意図を照明でどう表現するかを考える仕事でした。完成した空間を見たとき、事前の準備や細部までの調整の大切さを強く実感しました。

照明の仕事は単に明るくするだけでなく、雰囲気をつくり、人の感情や行動に寄り添う役割があります。建築家やインテリアデザイナー、施工担当者など多くの人と協力し、一つの空間をつくり上げる過程には大きなやりがいがあります。

大学で学んだ理論、サークルで体験した演出としての光、実務を通じて磨いた感覚。そのすべてが、今の私を支えています。大学で出会った“光”の奥深さが、今の仕事と誇りにつながっています。

学びを活かして
空港システム開発に挑戦

数理情報工学専攻 2024年3月卒業

三菱電機株式会社勤務

業界:
電気機器業界

溝田桃菜さん

私は日本大学生産工学部数理情報工学科を卒業し、大学院を経て、空港管制システムの開発に携わっています。学生時代の学びや経験は、日々の仕事に直結していると感じます。

学部では実践的な授業が多く、仲間と協力して課題に取り組む経験を積みました。特に「ソフトウェア構築及び演習」では、チームを組んで設計から実装、テストまでを行い、一つのシステムを完成させました。この中で学んだ役割分担や進め方は、今の業務の流れとよく似ており、現場で役立っています。就職活動の際には複数の分野で迷いましたが、生産実習を通じて現場を長期間体験できたことが、自分に合う進路を見極める大きな助けになりました。

大学院では研究活動に力を入れ、海外の学会で発表する機会にも恵まれました。英語で論文をまとめ、世界の研究者を前にプレゼンテーションを行う経験は大きな挑戦でした。資料の構成を何度も練り直し、日本語独特の表現を分かりやすい英語に置き換える作業を通じて、「伝える力」が磨かれました。この経験は、お客様との打ち合わせやシステム講習で自信を持って臨む力につながっています。

現在担当している空港管制システムは、止まれば空港全体に影響が出る重要なものです。責任は大きいですが、自分の作ったツールが管制官の業務や空の安全を支えていると思うと、大きなやりがいがあります。管制塔の見学や管制官の説明を受ける機会も多く、現場の声を直接取り入れることの大切さを実感しています。

振り返ると、授業も研究も実習も、すべてが今の仕事につながっています。大学での経験の一つひとつが、確かに私の力になっています。

“できる”の積み重ねが、
誰かを支える力に

機械工学専攻 2020年3月卒業

マツダ株式会社勤務

業界:
自動車業界

松田明子さん

高校のオープンキャンパスで見たロボットと自動車の研究に心を惹かれ、「やってみたい」という気持ちだけで自動車工学コースに飛び込みました。機械の知識も運転の自信もゼロからのスタート。それでも、実験や研究、製図などに真剣に取り組むなかで、一つひとつ“できる”を積み重ね、自信を育んでいきました。学生フォーミュラではチームマネジメントを経験し、広い視野で物事を見る力を得られたことも、大きな学びです。また、機械科女子会の先輩や仲間との交流が精神的な支えとなり、「誰かのために」という想いが芽生えたことは、今の仕事に直結しています。
現在はマツダのクラフトマンシップ開発グループで、人の感覚や感性に寄り添うモノづくりに携わっています。シースルービューモニターの開発では、「ここが見えると安心できる」と思える視界づくりを目指して、映像の見せ方に工夫を重ねました。評価方法や技術的な基礎は、大学で学んだ知識がしっかりと支えになっています。
運転が苦手だった自分の経験が、「不安に寄り添う技術」へと形を変え、誰かの安心につながったとき、この仕事の意味を実感しました。自信がなくても、得意なことがなくても、挑戦を続けることで自分の強みはきっと見えてきます。学生時代の学びと仲間とのつながりが、“自分にもできる”という確かな力になりました。

幅広い学びと挑戦が導いた
空間デザインの道

創生デザイン学科 2016年3月卒業

株式会社イリア勤務

業界:
インテリア業界

和久田里咲さん

現在、ラグジュアリーホテルを中心に、空間全体のアートを企画・提案するアートコンサルタントとして働いています。建物のコンセプトや物語性をもとに、空間にふさわしいアートを選定・設置し、訪れる人の印象や感情までをデザインする仕事です。単なる装飾ではなく、作品の背景や設置場所との調和まで丁寧に考えることで、空間に新たな価値を生み出すことができます。
こうした空間づくりの根底には、創生デザイン学科での学生時代の経験があります。幅広い分野に触れた授業や多様な課題に取り組んだ日々の中で、初めてのことにも前向きに挑戦する姿勢が身につきました。先生方が一人ひとりの気づきを丁寧に受け止めてくれたことで、自分なりの発想に自信を持てるようになりました。また、デザインサークルでの仲間との作品づくりや、インテリアデザイン事務所での生産実習も、自分の将来像を描く大きなきっかけとなりました。
現在の仕事では、「美しい」だけでなく、「共感できる」「心地よい」と感じてもらえる空間づくりが求められます。大学での経験は、専門分野にとらわれない柔軟な発想や、人に寄り添う視点を育ててくれました。大学での幅広い学びと小さな挑戦の積み重ねが、今の私を支えています。皆さんも自分の「好き」を大切にしながら、いろいろなことに挑戦してみてください。

TEACHERS

女性教員インタビュー

機械工学に興味があるあなたへ

機械工学科

栗谷川幸代 教授

「機械工学って、なんだか難しそう…」「女子が少ないって本当?」そんな不安を感じているあなたへ。機械工学科で学ぶことで、あなたの世界は大きく広がります。
私自身、大学では学部卒業の予定でしたが、研究のゴールを自分の目で確かめたくなり、大学院へ進学しました。さらに、研究を通じて出会った方々から「大学なら自分のアイデアで研究ができるよ!」と背中を押され、母校で大学教員の道を選びました。
確かに、機械工学科に女子学生は少なめです。しかし、入学後は実技科目やグループワークを通じて自然と仲間が増えていき、性別問わず、さまざまな考えやバックグラウンドを持つ仲間と学び合いながら、お互いに成長しているように感じます。夢を持って入学する学生もいれば、実際に学びながら進みたい道を見つける学生も多くいます。
また、機械工学科には20年以上続く「女性エンジニア会」があり、女子学生同士の交流をサポートしています。授業や課題の情報交換はもちろん、女性ならではの悩みを相談できる場もあります。先輩が後輩を支え、受け継がれる温かいコミュニティがあるので安心してください。
「興味はあるけど、進学する勇気が出ない…」「卒業後、ちゃんと就職できるの?」そんな悩みがあるなら、一歩踏み出してみませんか?機械工学の世界は広く、あなたの好奇心を存分に活かせる分野です。私たち女性教員や先輩たちも、あなたの挑戦を全力で応援します。あなたの未来への第一歩、ここで一緒に踏み出しましょう!

未来を切り拓く学びの姿勢

建築工学科

古田莉香子 助教

私はこれまで、インドネシアやタイを中心とする東南アジアのインフォーマル居住地の居住環境整備について研究してきました。今後もこの研究をさらに深め、世界の発展に貢献したいという思いから、研究者の道を選びました。
また、インフォーマル居住地のような劣悪な環境下にある地域は、世界にまだ数多く存在します。こうした問題が建築という分野にとっても身近な課題であることを、学生にも知ってほしいという思いから、大学教員になりました。
学生には、自分の専門分野にとらわれず、さまざまな事象に目を向け、アンテナを張り、自ら考える機会を持ってほしいと思っています。そして、机上の勉強やインターネットに頼るだけでなく、実際に自分の足でまちを歩き、多様な視点から観察してほしいです。そうすることで、自分にしかできない発見があるはずです。それを自身の専門分野に応用・展開すれば、新たな世界が広がるかもしれません。
せっかく興味や関心を持っていても、躊躇して一歩を踏み出せない学生が多いように感じます。きっかけを見つけるのは難しいかもしれませんが、学生時代ならではの自由な環境を生かし、ためらわずに挑戦してほしいと思います。その一歩を踏み出すお手伝いをすることが、私たち教員の役割でもあると考えています。

実践的な学びで、
まちの未来をデザインする

環境安全工学科

永村景子 准教授

「生産工学」や「環境安全工学」という唯一無二の工学分野に惹かれ、生産工学部環境安全工学科に入職しました。入職前は、企業で文化財保存に向けた調査・計画・設計などの実務を経験し、研究者として九州の地域で地域活性化や景観まちづくりの研究に取り組んでいました。私の専門は土木工学ですが、こうした課題に取り組む中で、単なるインフラ整備にとどまらず、環境・文化・社会と調和した都市づくりが必要だと実感しました。そのため、土木・機械・化学など多分野と連携できる環境安全工学科に魅力を感じ、入職を決意しました。

授業では、実践的な学びを重視し、理論と実務の橋渡しを意識しています。例えば、「景観まちづくり」では、学生が身近な風景を観察し、環境を捉えるトレーニングを行います。「地域デザイン」では、都市計画の知識をもとに、自分たちの生活圏のまちを分析し、課題や魅力を発見する力を養います。また、環境アセスメントの授業では、開発と環境保全のバランスを考え、持続可能な社会づくりに必要な視点を学びます。

私は、学生たちが実際の地域や社会の課題に触れながら学ぶことが、持続可能な未来の環境づくりにつながると考えています。例えば、授業で得た知識をもとに、地域住民や自治体と協働してまちづくりの提案を行う機会を設けることで、学生が自らの学びを社会に還元できる実感を持てるよう努めています。学生たちとともに、地域と対話し、実践を重ねることで、環境や社会の課題を解決する人材を育てていきたいと考えています。

創造的な対話が育む、研究の広がり

創生デザイン学科

加藤未佳 教授

私は建築学科で学び、「光」や「色」を活かした建築環境工学の研究を続けてきました。建築学では、建築という枠組みのなかで課題解決を考えるのが基本ですが、創生デザイン学科では、その枠を超え、自由な発想で多様な視点や手法を取り入れながら、新たな価値を創出していきます。こうした柔軟なアプローチにより、建築だけでは難しかった課題にも、より理想的な形で応えることができるのです。

学生たちの姿を見ていると、デザインが単なる造形の美しさを超え、社会の在り方や人々の暮らしに深く関わるものであることを実感します。例えば、地域と協力して廃校の利活用に取り組む「青菅プロジェクト」では、人々のつながりやコミュニティの在り方をデザインし、「ファブトラ活用委員会」では、3Dプリンタなどのデジタル技術を駆使し、 最新技術とクリエイティブな発想を組み合わせたワークショップを企画しています。さらに、映像や写真が得意な学生が立ち上げた広報チーム「Sct.」は、SNSに適したコンテンツをデザインしています。こうした取り組みを目の当たりにすると、デザインとは社会に新たな価値をもたらす手段なのだと改めて感じます。

私がこの学科の一員になりたいと思ったのは、学生たちの「やってみたい」という想いが尊重され、それを実現できる環境に強く惹かれたからです。ここでは、異なる分野の知識や技術を掛け合わせながら、新しい発想を生み出すことができるだけでなく、教員と学生が互いに刺激を受けながら議論を重ね、より洗練されたアイデアへと発展させていくことができるため、私自身の研究も広がっています。

学生たちと共に学び、成長しながら、デザインが生み出す未来の可能性を探求する―そんな挑戦を、これからも続けていきたいと考えています。

文理融合で共に創る知の未来

マネジメント工学科

堀尾志保 助教

私はこれまで、人的資源管理や組織行動を専門に、「人の行動特性と業績の関係」「リーダーシップ」「管理職の能力開発」などについて研究を行ってきました。様々な組織の文脈の中で、働く人々がそれぞれにもてる力を最大限に発揮できる環境づくりに貢献したいという思いから、大学での研究者の道を選びました。

授業では、理論や先行研究を単に紹介するのではなく、学生の皆さんが、身近な経験や事象と結びつけて理解できるような進行を心がけています。そして、授業で学んだ知見や理論が、企業では実際にどのように活用されているかを具体的に伝えるようにしています。理論や研究は、真空のなかで生まれるものではなく、現実社会に実在する課題から生まれるものだからです。学生の皆さんには、大学での学びと現実社会で生じる事柄とのつながりを感じてもらいたいと考えています。そして、一人一人が社会や組織の課題を「自分ごと」として捉え、自分ならではの発想で課題解決のアイデアを生み出していく姿勢を大切にしてほしいと思っています。

マネジメント工学科は、AIや人間工学などの先進的な知識に加え、技術を効果的に活用するための経営的視点の両方を学ぶことができます。多様な専門性を持つ教員が、学生一人ひとりの興味や挑戦を全力でサポートしています。皆さんの発想力と、教員の専門性をかけ合わせ、ここから新しい知見や価値を、ともに生み出していきましょう。

変化の時代を生き抜く学び

数理情報工学科

野々村真規子 教授

物理、数学、生物といった理学系の学問領域に身を置いてきた私が、本学の数理情報工学科に入職を考えたのは、「数理情報」という学科名に強く惹かれたからです。この言葉には、理学的な基礎から工学的な応用までを網羅した柔軟さを感じました。実際に着任してみても、想像どおりの学際的な環境で、視野が大きく広がりました。こうした環境で研究・教育に携われることを、大変ありがたく感じています。
AIの急速な発展により、これからの社会はかつてない速度で変化していきます。その中で求められるのは、AIを適切に活用しつつ、自ら課題を見つけ、創造的に解決策を生み出す力です。この力を身につけるためには、知識や技能の基礎をしっかりと習得し、それを土台に課題へ向き合い、試行錯誤を通じて自分なりの理解を深めていくことが不可欠です。
学生がこうした力を着実に培い、自信を持って社会で活躍できるよう、日々の授業や研究活動を通じて後押ししていきたいと考えています。