別名、非線形科学研究室です。「非線形」とは、「線形ではない」ことを意味します。線形で表すことができる現象であれば、原因と結果に重ね合わせの関係が成立するので、何がおこるか簡単に想像できますが、非線形ではそうはいきません。自然界でみられる複雑な現象には、この「非線形性」が重要であることが知られています。本研究室では、生物、化学、物理等という学問領域にはとらわれず、自然界で形成される模様や構造の形成メカニズムを、線形でない(=非線形)数理モデルを使って、明らかにすることを目指します。「数学」と「コンピュータ」を道具として用いて、「理科」を研究すると言った方がわかりやすいかもしれません。 <ゼミナール> 「ゼミナール」と「数理情報工学演習」では、卒業研究において必要となる、物理や数学の基礎知識、数値計算法等を学びます。 前期の「ゼミナール」では、具体的ないくつかの例題を通して、数理モデルの基礎となる微分方程式の意味と解法を理解してもらいます。後期では、論文の輪講も予定しています。「数理情報工学演習」では、一年を通して、ゼミナールで学んだ方程式等を、数値計算していきます。得られた数値計算結果を可視化する方法も、合わせて学んでもらいます。 <卒業研究> 卒業研究のテーマ選びでは、本人の希望を優先したいと考えています。ただし、希望する内容が、私のこれまでの研究からかけ離れている場合、ともに勉強しながら研究を進めていくことになります。そのため、教えてもらえるのを待つのではなく、自ら積極的に勉強し、研究の方向性を決定していくことが求められます。 40 Mathematical Information Engineering とくに希望がない人には、3年のゼミナールで輪講した論文に関連したテーマか、こちらから提案したいくつかのテーマの中から選んでもらいます。テーマが決まったら、既存の数理モデルを調べたり、新たな数理モデルを考案したり、それらの数値計算を行って妥当性を検証したり等、主体的に研究を行うことが求められます。 週に一度は集まって、研究の進捗を報告してもらいます。学術講演会で研究発表ができるよう、計画をたてて研究を進めてください。 野野々々村村研研究究室室 23号号館館402室室 nonomura.makiko@nihon-u.ac.jp
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