研究テーマは「生生命命のの巧巧みみなな情情報報処処理理をを知知りり・・ままねねるる」ことです。人間や生物は、最先端のコンピュータでも難しい問題をいとも簡単に(“いい加減に”)解決したり、ロボットにとって判断が難しく停止してしまうような環境でも“たくましく”生き続けたりすることができます。このような人間や生物すなわち「生命」の特徴を、情報処理という側面から数理的に解明し、それを社会に活かす研究を行っています。 たとえば、我々が開発したLS-Qという手法は、人間の認知バイアス(思い込み)を数理モデルにして人工知能に応用したもので、人間とコンピュータのそれぞれの優れた部分をいいとこ取りしたハイブリッドな方法です。現在、研究室で自作した鉄棒ロボットでLS-Qの性能を検証中です。 <ゼミナール> ゼミナールでは輪講やグループワークを通して、卒業研究に必要な知識やスキルを身につけてもらいます。具体的な内容は以下の通りです。 機機械械学学習習のの入入門門書書のの輪輪講講:: 輪講とは,みなさんが順番に“先生”になって教科書の内容を講義することです。実験データやシミュレーション結果の解析に必要な数学を身につけます。 ソソフフトトウウェェアア・・ツツーールルののググルルーーププワワーークク:: Scilab(数値計算ソフト:シミュレーションおよび実験データの解析),ODE(ロボットシミュレータ),加速度センサ(スポーツデータの計測),mbed(マイコン:ハードウェアおよびセンサシステム開発),等々。 論論文文紹紹介介:: 各自の卒論テーマを見据えて関連する研究を調査し、その内容を発表してもらいます。また、学術論文を読むことにより、卒32 Mathematical Information Engineering 論執筆に必要な“日本語力”を身につけます。 <卒業研究> 卒業研究において大切なことは完成度ではなく、自分で計画して実行することです。一年間、1つのテーマを研究し続けることは長いマラソンを走るようなものです。 とは、ドイツの哲学者ハイデガーの著作集の冒頭の言葉です。大切なのは「結果」ではなく「過程」です。みなさんの一年間の悪戦苦闘の過程を記録したものが、卒業研究論文になります。現在進行中の卒業研究のテーマは以下のとおりです。 複複雑雑系系科科学学分分野野((ママルルチチエエーージジェェンントト)):: 「セルオートマトンと人工生命における普遍的な生命の創発」,「生物の群れシミュレーションの戦略ゲームへの応用」,「マルチエージェントシステムにおける物々交換からの“多様な”貨幣の創発」。 人人工工知知能能分分野野((強強化化学学習習)):: 「人の認知特性を応用した強化学習法による鉄棒ロボットの制御ⅠⅠ~シミュレーションによる検証~」,「人の認知特性を応用した強化学習法による鉄棒ロボットの制御ⅡⅡ~実ロボットの製作と実験~」,「オセロゲームAIに人の対称性バイアスを応用した効果について」。 ススポポーーツツ科科学学分分野野((加加速速度度セセンンササ)):: 「少林寺拳法の“型”の動作解析とその起源について」,「サーフィンの動作解析のためのセンサシステムの開発」,「サッカーの個人技の動作解析からチームプレーのシミュレーションへ」。 「作品ではない、道である」 浦浦上上研研究究室室 23号号館館404室室 uragami.daisuke@nihon-u.ac.jp
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