を提案することも可能です。研究テーマが決定したならば、次はいかなる方法で研究するかを教員からのアドバイスを受けながらも自分自身でも考え、研究の計画を立てます。もちろん研究の進行に伴い予期に反する事情が起こり、計画を変更しなければならぬ場合もあります。よって、柔軟性のある研究の遂行が求められます。しかしながら、「やってみないとわからない」という姿勢で無計画に研究を進めることはお勧めしません。大まかな内容であっても、研究計画を立てることは無駄を無くし、最少の労力と短期の期曰とをもって目的を達成させる第一の近道となります。計画の秘訣は、どのような結果を導きたいのかという「ゴール」を明確に設定し、そのゴールへ導くためには何をすべきか、ということを考えるのです。つまり、研究の遂行とは逆の向きの流れから物事を考えるのです。研究計画が決まったなら、今度は材料集めにとりかかります。家の設計図ができ上がったら、それに基づいて必要な建築材料を集めるのと同じことです。テーマの性質によって、実験・観察・調査と方法はいろいろありますが、とにかく材料はテーマ遂行のために筋の良いもので、かつ、豊富でなければなりません。貧弱なデータの上に大きな論文を組み立てたのでは、竜頭蛇尾といわれます。4年生は、12月下旬に卒業研究概要集の原稿を研究室毎にまとめて数理情報工学科事務室に提出します。原稿の形式は指導教員の指示に従うものとします。なお、この概要は「数理情報工学科卒業研究概要集」として印刷・製本され、数理情報工学科の各研究室をはじめ学部内外で永久保存されます。また、1月下旬に卒業研究本論文を指導教員経由で数理情報工学科事務室に提出します。本論文の書き方は、指導教<卒業研究の目的>卒業研究は大学生活の総決算とも言える重要な科目であり、必修科目と指定されています。卒業研究を通じて過ごした研究室は、卒業後に社会人となっても、指導教員とのつながりが財産となる、大学との接点として役割を果たす場ともなります。卒業研究は、3年次までに履修した知識を総合的に活用し、1つのテーマのもとで研究を行い、その成果を論文の形でまとめあげ発表するものです。学生は、卒業論文の作成によって、初めて研究の仕方、材料の集め方、そのまとめ方、論文の書き方、発表の仕方等普段の講義によっては得られないものを会得いたします。その実施に当たっては、指導に当たる教員、大学院生、学友と十分に討議を重ね、記億力よりむしろ理解力と創造力を積極的に発揮しなければなりません。このような思考訓練の機会は、将来研究者として立つ人ばかりでなく、技術者や教育者等のブレインワーカーとして社会で活躍する人にとっても不可欠です。 卒業研究に着手できる人は、卒業要件に係る単位から104単位以上修得の者です。なお、3コースとも卒業要件科目の内、未修得単位数は24単位以下でなければなりません。卒業研究着手者名簿は4月初頭に発表されます。 <卒業研究の実施方法> どのように卒業研究のテーマを希望し、決定するかは、各研究室の卒業研究課題を指導する教員によって異なります。しかしながら、大まかにでも、興味のあるテーマがわかっているのであれば、まず、そのテーマを研究している研究室に所属し、それから、所属研究室の教員との対話や、研究室内のメンバーとの話し合いを通じ、研究テーマを絞る方法や、自らやりたいテーマMathematical Information Engineering 27 卒卒業業研研究究
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