創生デザイン学科/学習の手引R7
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・(社)日本クレー 射撃協会所属 ・某企業公式選手 コーチ(委嘱) Department of Conceptual Design 29 にし准准教教授授 西西やすかず恭恭一一当研究室では計算力学をベースに、知識情報学、歯学・医用工学およびスポーツ科学にも焦点をあて、コンピュータシミュレーションによる力学的現象の解明や人為的負荷の軽減を目的としたものづくり設計支援、医歯学専門医支援システムの構築などに勉めています。大学生活の3年間に渡り工学に関する知識を身につけることとなりますが、これに生命現象や美的センスを融合させるなど、常識にとらわれない自由な発想のもとで研究を進めていきます。なお、コンピュータおよびコンピュータネットワークに関する知識は必須ですが、研究を通して徐々に深めて技術力を身につけることとなります。 ・現在の「もの」づくりは、消費者の満足を最優先に少量・多品種の設計・生産がなされ、いかに早く高性能・高機能で信頼性が保たれた製品を世の中に出せるかがメーカー存亡にかかわってきます。そこでは高度に発展した情報技術が利用され、CAD (Computer Aided Design)と呼ばれるソフトウェアを中心としたバーチャルな空間内で「もの」が設計されています。特に有限要素法(FEM)は、詳細設計における強力なソフトウェアとして利用されており、強度・熱・流体解析をはじめ、その応用は医歯学分野におけるオーダーメイド治療などにも活用されています。しかし、例えば歯列など、解析対象物の形状が複雑になると極端に計算精度が落ちたり、そもそも計算不可能(計算エラーの発生またはコンピュータの能力不足による)となったりする問題点は未だ残されたままになっています。 ・近年のコンピュータおよびコンピュータネットワークの発展は目ざましく、これに伴いソフトウェアに対し、複雑かつ高機能な要求が発生しています。論理的思考に基づく従来のソフトウェアづくりではこれらの要求に応えることができず、あらたな考えに基づく新たなソフトウェアづくりが一般化しつつあります。その中でも特に斬新な考え方にエージェント指向があります。これは、ある特定の知識を蓄えたエージェント(人工生命)群をコンピュータ内に発生させ、情報交換しながら解を導く、すなわち、数学でいう方程式を構築することなく、まるで専門家が問題を解くために議論をしているかのようにコンピュータ自身に答えを出させる手法です。この手法を「デザイン」に活用すれば、これまでに考えもしなかった「形」が現れるかもしれません。 <ゼミナール> ゼミナールでは、コンピュータのハードウェアに関する一般必須の知識を深めるとともに、ソフトウェアのデザイン手法としてだけでなく、ものごとを捉える考え方としてあらゆる分野で用いられているオブジェクト指向について、さらに、CGやCGアニメーションシステムについて学びます。 <卒業研究> 以下は研究テーマの一例ですが、キーワードとしては、エージェント・オブジェクト指向、Java言語、シミュレータ、CG、構造・画像・映像解析が挙げられます。 ・人工生命による最適設計システム ・矯正歯科治療における新型器具の開発 ・スマートフォン用ランチャー開発・応用 ・物質の腐食・溶解シミュレータ ・局所衝撃荷重による人骨への影響 ・クレー射撃CGシミュレータ・挙動解明 研研究究室室 40号号館館614室室 Tel:047-474-2317

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