22 Department of Conceptual Design 研究のスタートラインは、「社会や生活者の変化」です。ここから、より良い課題を創造し、あるべき姿を定め、世の中を変えるような、UXから、サービスやUIやプロダクトのデザインとしてまとめ、それを世に問う一連の活動を進めていきます。 研究を通じ、 「人と社会に興味を持つ」 「アウトプットの質にこだわる」 「自律的にクリエイションをリード」 「共感を生み出す」 「自分の軸を持つ」 以上5つのマインドを育成したいと思います。ロジック、手法、リーダーシップ、クリエイション、プレゼンテーションを身に着け、自分自身のポートフォリオの作成を通じ、自分の軸(強み)を作りましょう。 〈ゼミナール〉 社会課題への対応、より多様な人への対応をテーマに、少人数のチームワークで課題発見から新たなサービスのデザインを行います。ゼミを通じ、課題発見力の向上と、一連のデザインプロセスを通して手法の使いこなしを磨いていきます。更にプロトタイプの評価の後、プレゼンを行い伝える力を伸ばし、結果はポートフォリオに展開を行います。 〈卒業研究〉 基本的にはゼミと同様ですが、より実践的にビジネスデザイン提案を強化し、活動を通じ、今後デザイナーとして必要な自分の軸の構築を目指します。 30年以上にわたり、IT企業で一貫してデザインに従事してきました。使いやすい機器を提供するための人間工学からスタートし、ハードウェア製品を中心とした商品企画、ブランドデザイン、ユニバーサルデザイン、デザイン思考を核としたUXデザイン、さらには昨今話題のデザイン経営等々、幅広く経験を積んできました。 今まさに、デザインを取り巻く環境は大きく変化しています。私達は、テクノロジーの進化、ビジネスのグローバル化、自然災害や疫病の発生など、想像を超える速度で社会が変化し、想定外の事態に直面するVUCAの時代を生きています。その中、企業は社会的存在意義、あるべき姿が問われています。デザイナーには人々の豊かな生活を創造し、革新的な解決策を提示し企業活動をリードする存在として今まで以上に大きな役割が求められています。 私は、この流れに対して3つのアプローチを重視します。 一つ目は、「徹底した現場主義」デザインのスタートラインは、より良い課題を発見(または創造)することです。徹底した現場観察や、利用者へのヒアリングから問題点を見つけ、問題の本質を探り、より良い課題を発見するアプローチを大事にします。 二つ目は、「誰一人取り残すことない提案」です。従来のユニバーサルデザインは、障害のある人々を対象に利用者側の支援を中心に考えていました。それに加え、もともと存在する多様な人々が社会に参加できるよう、社会システム側の改善につながる提案を重視していきたいと思います。 三つ目は、「共創」です。複雑な課題を解決するためには、多くの視点が必要です。チームワークで時には外部の人々も加え、多様な考え方を尊重し問題解決を図っていきたいと思います。 ざき﨑﨑あき昭昭ひろ浩浩いわ教教授授 岩岩研研究究室室 40号号館館613室室 Tel:047-474-9725
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