機械工学科/学習の手引R7
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60 ・セラピーロボットの開発とその評価 生活に癒しをもたらすセラピーロボットの需要が高まっていますが,セラピーロボットのストレス軽減効果は持続性に問題があることも指摘されています.これは,行動パターンや容姿に変化がないことが原因とされています.当研究室では,ロボットと植物を組み合わせることでロボットに変化の要素として「成長性」を与え,植物を介して世話をしてもらうロボットをコンセプトに開発を行っています(図2).水やりなどの世話の必要性と成長による外見の変化を持ち主に強く感じさせることで長期に渡ってストレス軽減効果を持続させることができます. ・複数台連動型セラピーロボットの開発 サービスロボットの分野では,複数台のロボットを用いることで,その効果を増強できる場合があることが知られています.例えば,Pepperが1台で謝罪する場合より,2台で謝罪する場合のほうが謝罪効果が高まるという先行研究があります.当研究室では,セラピーロボットについても複数台のロボットを用いることでその効果を向上させることができるか研究しています.複数台連動型セラピーロボット「マルピー」(図3)を開発し,アンケートによる主観評価,脳活動計測を用いてストレス軽減効果を評価する試みを行っています. 33..実実験験装装置置 生体計測装置として,ウェアラブルNIRS装置,ウェアラブル脳波計, 心拍センサを所有しています.ロボットの製作に必要な3Dプリンタ(熱積層式,光造形式),レーザー加工機,プリント基板作成用CNCなど設備は,研究室で所有しているもののほかに,日本大学生産工学部With-Robotリサーチセンターの実験設備を利用しています. 研究室の最新情報は,栁澤研究室のホームページ,Twitter,Instagram,YouTubeをご覧下さい. ・ホームページ:http://www.me.cit.nihon-u.ac.jp/lab/yanagisawa/index ・X(旧Twitter):https://twitter.com/yanalab0516 ・Instagram:https://www.instagram.com/yanagisawa_lab/ ・YouTube: https://www.youtube.com/channel/UCq2jXymT0IJhVEJV5foxIjQ 図2 植物×セラピーロボット 図3 複数台連動型セラピーロボット「マルピー」

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