機械工学科/学習の手引R7
60/74

授業科55 12号館 403室 まつもと こうたろう 専任講師 松 本 matsumoto.koutarou@nihon-u.ac.jp 幸 太 郎 047 – 474 – 2330 流体力学Ⅰ及び演習 流体力学Ⅱ 基礎製図製作 要素製図製作 目 CAD/CAE演習 11..研研究究室室のの構構成成とと方方針針 研究室の専門分野は推進工学(流体工学+熱工学)です.2025年度は大学院生(M1:2名,M2:1名)と卒研生(10名程度)で研究を実施しています.定期的に研究室メンバー全員で進捗報告会を実施し,問題発見力,問題解決力,プレゼン能力を育んでいただきたいと考えています. 22..研研究究内内容容 本研究室の主なテーマは宇宇宙宙推推進進シシスステテムムに関する研究です.特に,ロケットや衛星用スラスタのような固体推進薬・液体推進剤を用いた推進系に関する研究を行っております.いわゆる航空宇宙工学であり,熱・流体力学のみならず,材料や機械力学,化学も含めて幅広い分野の知見を学ぶことが出来ます.未来の宇宙推進機に使用されるロケットやスラスタを想定し,燃焼特性および推進特性を向上させることを目的として燃焼及び流体工学的な観点で研究を行っていきます.以下に研究テーマの例を示します.①①固固体体推推進進薬薬のの高高度度化化にに関関すするる研研究究固体ロケットの燃料である固体推進薬は一般的に酸化剤・金属燃料・バインダを混合させた非均質な混合物からなります.これらの成分を新規物質に転換することで固体ロケットの高性能化を狙っております.例として,金属燃料の合金化(Al-Li合金, Al-Mg合金等)やバインダの高エネルギー化(ニトロ化等)の適用について検討を進めています.本研究室では,実験室内で実際に固体推進薬を自作し,単体燃焼試験およびロケットモータ燃焼試験を実施することが出来ます.本研究の一部は,JAXAや民間企業と共同研究として実施しています. ②②イイオオンン液液体体推推進進剤剤をを用用いいたたススララススタタのの研研究究開開発発(JAXA,他大学との共同研究)将来の超小型衛星用推進システムおよび観測ロケットの姿勢制御用SJシステムへの適用を目指して,高エネルギーイオン液体(Energetic Ionic Liquids, EILs)に関する研究を進めています.本研究室では,推進システムの肝であるスラスタに関する研究を実施しています.研究室内でスラスタを自作し,点火機構・スラスタ形状・推進剤組成などのパラメータと推進燃焼性能との相関を取得し,スラスタの設計最適化を図ります. ③③固固体体推推進進薬薬燃燃焼焼表表面面ににおおけけるるアアルルミミニニウウムム粒粒子子のの凝凝集集・・集集塊塊挙挙動動解解析析固体推進薬に混合されるアルミニウム粒子は,推進薬燃焼表面において凝集・集塊して数十倍の大きさの集塊粒子に成長し,固体ロケットの性能を低下させてしまいます.本研究は,固体推進薬燃焼時における集塊を抑制する試みを実施しています.

元のページ  ../index.html#60

このブックを見る