53 12号館 303室0まえだ まさかつ教授 前 田 将 克0047-474-2344maeda.masakatsu@nihon-u.ac.jp 授業科目基礎製図製作要素製図製作機械加工学概論機械設計製図IA,ⅠBマシンツール機械加工学A1. 研究室の構成と方針 溶接・接合工学を専門とし,基礎学理を探求する研究とその成果を応用した新たな技術開発を推進している.また,学生を社会から必要とされる人材に育てることも研究室の大事な使命である.社会一般で起こる多岐に亘る諸問題に自らの知識・経験・発想・人脈を駆使して果敢に取り組んでいける素地を卒業研究や大学院での研究を通じて身に付けていただく.その一環として,学会等での発表・討論,学術論文投稿,特許出願を積極的に活用していく. 当研究室に配属された学生には,各々異なるテーマを担当させる.教員が用意するテーマを担当する場合がほとんどであるが,自分で着想し,準備したテーマを持ち込み,教員と協議の上で実施することも大歓迎である.そのような場合でも,自分のテーマだけではなく,研究室の他の学生の研究にも積極的に関与し,研究室全体で多くのテーマを共同推進するような雰囲気を醸成する.その過程で,自分の抱えている問題を正確に他の学生や教員に伝え,議論を通じてヒントやアイデアを引き出すコミュニケーション能力,各課題の担当者や補助者としてのリーダーシップやフォロワーシップを鍛える.従って,当研究室の学生は,自分の担当したテーマのみならず,溶接・接合工学の幅広い研究課題に関する知識と技能を修得することになる.2. 研究内容 素形材から部品へ,そして部品から完成品へ,製品を作り上げていく工程のひとつに溶接・接合がある.溶接・接合には,アークやレーザーを用いて材料局部を溶融させてつなぐ溶融溶接から糊を用いてつなぐ接着まで多種多様な技法があり,材料の種類や要求される継手特性,さらにはコストに応じて技法が選択されることになる.中でも,材料を溶融させることなくつなぐ固相接合に属する種々の接合法は,近年重要性を増している.それは,省エネルギー工法であるという点だけでなく,最先端の機能を付与された新素材の多くがある温度以上に加熱したり溶融したりすることによってその機能を喪失するため,あるいは優れた耐熱性を備えて溶融困難であるため,融点よりも低い温度での接合が求められている点の二つの理由からである. 当研究室では,材料の挙動や接合組織の解析や継手特性の評価などの実験材料学に立脚し,このような固相接合の中でも材料相互の摺動摩擦を利用した接合法(摩擦圧接,摩擦攪拌接合,超音波接合)の接合メカニズム解明を進め,そこから新たな接合技術を生み出す研究を実施する.具体的には,以下の課題に関連する小テーマを担当していただく.①摩擦攪拌接合における接合機構や欠陥形成機構の解明と欠陥防止技術の確立摩擦攪拌接合は1991年に発明されたばかりの新しい固相接合技術であり,ジュラルミンをはじめとする高強度アルミニウム合金に代表される溶接困難な材料を接合できるため,輸送機器(ロケ
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