機械工学科/学習の手引R7
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47 12号館 502室 のむら ひろし 教 授 野 村 浩 司 047-474-2356nomura.hiroshi@nihon-u.ac.jp 授業科目 熱力学Ⅰ及び演習 航空宇宙推進機 エネルギー変換工学機械設計製図ⅡA 機械設計製図ⅡB 1.研究室の構成と方針 令和6年度の研究室は,博士前期課程6名,卒業研究生11名で構成され,菅沼研究室と協働して下記の研究内容の中から8テーマの研究を行いました.実験,研究の遂行にあたっては学生の自主性を重んじ,教員はきアドバイザーとなるよう努めます.研究の進行状況を,定期的に開かれる研究室発表会で報告することが慣例となっており,これを通じて担当する研究テーマに関する理解を深めると同時に,他チームの研究テーマに関しても相互に理解できるよう,また発表能力,質問能力が身に付くよう配慮されています.コミュニケーション能力を高める目的もあり,菅沼研究室と合同で行う研究・行事もあります.また,定例会や他大学との合同発表会が催され,学生相互,学生教員間,さらには他大学の学生・教員との親睦を深めています.自分たちで行った研究の成果を学会等で発表する機会も多数あります. 明朗活発で,知的好奇心,探求心の旺盛な学生諸君の来訪を期待しています. 2.研究内容 近年,地球環境問題や宇宙開発などに高い関心が寄せられています.当研究室では,内燃機関(火花点火機関,圧縮点火機関,ジェット機関)の燃焼現象に関連するテーマを中心に,電動飛行機,燃料電池などの研究を行っています.カーボンニュートラルな新しい燃料の燃焼を調べることも我々にとって重要な研究です.これらのテーマについて,他大学や国立研究機関,企業と精力的に共同研究を行っています. 人間の生活に欠くことのできない「エネルギー」をいかにして自然界から効率的に取り出し,有効に使うかを明らかにするのが私たちの研究目的です.人類は古より燃焼,すなわち物を燃やすことによって自然界に蓄積されているエネルギーを自分たちの必要な形態のエネルギーに変換してきました.現在でも,日常使用しているエネルギーの大半が何かを燃やすことによって賄われています.例えば,日本の電気エネルギーの約80%が火力発電所で化石燃料を燃やすことによって得られています.自動車が走ったり飛行機が飛んだりする運動エネルギーもエンジン内でガソリンやケロシンを燃やすことによって得られています.それ故,私たちが行っている研究の多くは燃焼に関わる研究となっています.ここでは,図1のような学生が知恵を絞って設計・製作した実験装置を無重力環境で遠隔操作のロボットのように動かしてデータを取得する燃焼研究を簡単に紹介します. 火星探査や「はやぶさ」による小惑星探査などがこれまでに話題になりました.私たちもJAXAに協力して種子島から小型ロケットを打ち上げて2度宇宙実験を行った経験があり,また平成21年には研究室で概念設計・試験を行った実験装置をスウェーデンから小型ロケット図1

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