31 12号館 406室 あんどう つとむ教授 安 藤 努 047-474-2338ando.tsutomu@nihon-u.ac.jp 授 業 科 目 基礎製図製作要素製図製作機械設計製図ⅡA 機械設計製図ⅡB 1.研究室の構成と方針 皆さんが知っている流体(例えば“水”)は高いところから低いところに流れ(動き)ます.しかし,溶融金属や磁性粒子が分散したコロイド分散液などの流体は外場(磁場・電場など)に反応するため,重力に逆らって動かすことが可能です.これら機能性流体や流体中の微粒子の挙動および構造形成の物理を解明し,材料プロセスや化学産業などの生産現場における生産性の向上や材料そのものの性能向上に寄与すること,また外場を利用した新しいデバイスを創出することを目標としています. 当研究室では,流体力学・電磁気学・コロイド物理工学・粉体工学を基盤とした物理現象理解の基礎研究から工学利用を目指した応用研究を行なっています.一つのテーマに向き合って「何故? どうして?」を追求することで更なる知的好奇心が湧き,知の探検を楽しめればと考えています.研究においては学生の主体性を尊重し,教員はサポートに徹するよう努めます.研究室では毎週ミーティングを行います.各自の研究スケジュールを立案・管理し,なおかつ進捗状況を報告することで,計画的な研究進行の重要性とともに基礎的理解を深めあうこと,また自分の考え・意見を第三者に伝えるコミュニケーション能力を高めることを目的としています.特にスケジュール管理とコミュニケーション能力は社会に出てから必要な素養であると企業でのエンジニアとしての経験(石川島播磨重工業㈱:現㈱IHIにて宇宙環境利用実験装置の開発・設計)を通じて私自身実感しています.知的好奇心と探究心,そして遊び心を持ち自発的に行動できる学生の来訪を期待しています. 2.研究内容 下記の5つが主なものです. (1)MR流体のレオロジーと触覚デバイスの研究磁性流体やMR流体(磁気粘性流体)は溶媒中に強磁性体の微粒子が分散している機能性流体と呼ばれるもので,外部磁場印加時には砂鉄が磁石に着くように粒子はチェーン構造を形成し,流体の粘度を変えることができます.粒子構造と見かけ粘度(レオロジー)についての物理を,シミュレーションを利用して解明しています.また,実際にMR流体を封入した容器に電磁石を印加して触覚を刺激する触覚デバイス応用に関する研究図 磁性粒子に関する数値シミュレーション(a)磁性粒子のチェーン構造(b)せん断場における磁性粒子の構造図 触覚デバイス試作品
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