e-mail: minami.yasuo@nihon-u.ac.jp 31号館408室 【専門分野】テラヘルツ科学,光物性物理学,超高速物理学 【担当科目】アンテナ・伝搬工学,他 -45- 【研究室の構成と方針】 2023年度から日本大学での研究室を立ち上げます。ですので、研究内容は測定系・光学系の構築などの基礎的な内容が多くなり、電子計測や光学計測の分野の基礎的な内容から電子物性についての知識が重要となります。1-3年生で学んだ電磁気学の内容が研究でどのように生かされているのか体感してもらいます。 本研究室では特にコアタイムなどを設けない予定ですが、輪読や研究進捗の報告を行う研究室ゼミには参加してもらいます。研究室ゼミでは研究の内容の理解を深めてもらい、報告・連絡・相談の習慣を身につけてもらいながら、研究を次の段階へと進めてもらいます。実験系の研究室ですので、研究を進めるのにどうしても時間がかかる場合があります。ですので、研究室を皆さんの学生生活の拠点となるような使い方をしてもらえればと考えています。 【研究内容】 フェムト秒レーザーやCWレーザーなどの光を使い、光と物質の相互作用を利用して様々な物理現象を観測します。フェムト秒レーザーを使った研究では、10-13 - 10-12 s(10兆分の1秒-1兆分の1秒)の現象を見ることができます。この時間領域では物質内の電子が移動する様子や原子の振動する様子を見ることができます。また、非線形光学効果や光電流の誘起によってテラヘルツ波(THz波。周波数が1011 - 1013 Hzの電磁波。)の発生・検出が可能となります。この周波数領域には物質内の原子や分子全体の振動がありますので、THz波を使うとそれらを直接観測することができます。研究室では、最近はTHz波に関する研究に力を入れており、THz波の発生方法や検出方法の開発から、THz波を使った物性計測や通信を行っています。研究内容に柔軟性をもたせるために、レーザーから出た光をミラー、レンズなどの光学素子を使って取りまわしてもらいますので、光、あるいは電磁波を扱えるようになるのが配属学生の目標の一つでもあります。 【研究設備】 フェムト秒レーザー、CWレーザー、分光器、デジタルオシロスコープ、ロックイン検出器、ボックスカー積分器、顕微鏡、電気アンプなど。 【その他】 研究を進めるのに必要な知識や技術は配属後に専門書や論文を読んで身につけてもらいます。 みなみ南やすお 康夫准教授 博士(工学)
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