e-mail:shimizu.kousaku@nihon-u.ac.jp 31号館606室 【専門分野】半導体電子光物性、半導体プロセス 【担当科目】半導体デバイス工学,ナノテクノロジ他 -43- 【研究室の構成と方針】 半導体という材料を用いた素子、デバイス、装置に関する研究をしています。主として液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなど表示デバイスへの応用、また太陽電池、熱電変換素子などエネルギデバイスへの応用を目的とした研究を行っています。商業ビルや学校など大規模建物内のエネルギ利用のモニタリングや効率化を目的とした半導体装置の開発を行っています。当研究室では学生の皆さんには、自主性と積極性を期待しています。みんなで世の中の役に立つ研究をするというのが目標です。 【研究内容】 ① 酸化物や2次元層状物質を用いた薄膜トランジスタの高性能化、高信頼化について検討しています。近年水素化、酸素化を行うことで、薄膜中の欠陥を低減することができ、高い性能を持ったトランジスタを作製することに成功しています。現在は、ヘルスモニタリングセンサへの応用を検討しています。② ヘテロジャンクション太陽電池の高効率化を目指して、亜酸化銅やPEDOT:PSSを用いた太陽電池を作製し、安定化・高効率化に取り組んでいます。高い変換効率をもつ太陽電池の作製を目指しています。③我々の身の回りにあるエネルギを有効に利用することでエネルギの無駄遣いを防止し、高い効率のエネルギ循環を目指します。現在モニタリング装置の開発に取り組んでいます。 【研究設備】 ① 5元スパッタ装置:主として酸化物半導体薄膜を作製するために使用しています。 ② 抵抗加熱蒸着装置:金属薄膜、配線材料を高温に加熱して薄膜を形成します。 ③ 反応性イオンエッチング装置:パターン作製用で不要部分の除去に使用します。 ④ 露光装置:5ミクロンのラインアンドスペースが形成できます。主としてトランジスタの電極パターニングに用いています。もっとも稼働率が高い装置です。 ⑤ グローブボックス:酸素を嫌うプロセスを、アルゴンや窒素に置換した箱の中で処理を行います。熱電変換素子用材料の配合、HMDSの塗布などとても有用です。 ⑥ ホットワイヤCVD装置:タングステンワイヤを加熱し、ガスを分解して薄膜を堆積させます。このほか薄膜に酸素原子や水素原子を照射して薄膜を安定化させます。 ⑦ YPS/IPES/KP装置:電子や光を照射して飛び出してくる光電子を評価するという装置です。半導体の電子状態を評価することができます。当研究室オリジナルの装置です。 ⑧ CPM装置(光電流一定装置):禁制帯中の電子状態を評価します。ギャップ内順位の評価に用いています。我々が開発した世界で唯一の装置です。 しみず清水こうさく 耕作教授 博士(工学)
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