津田沼航空研究会
代表兼主任設計稲付 祐介
二連覇と歴代記録更新は必ずできる。
設計者が信じなくて、誰が信じるんだ!
ディフェンディングチャンピオンとして挑む大会でした。新しいパイロットの身体に合わせた機体を1からすべて作り変える作業が始まり、構造設計者とのやりとりは30回以上、機体のデータだけで46機分も設計し、最高の機体が完成できました。
機体、パイロット、風。勝つための条件は、その3つが揃うこと。設計段階で去年より性能のいい機体ができた自信はありました。パイロットの練習を何度か見に行っていたので、彼の飛行技術のレベルは確認済みです。あとは大会当日の風だけ。8月28日、台風12号が僕らの自信を不安に変えていきました。
レジェンドチームが台風の影響で沈没していく中、僕らの滑空機「Gardenia(ガーデニア)」の滑走順がやってきました。無我夢中で投げた機体のテールが手から離れ、湖面へと飛んでいく後ろ姿を今でも覚えています。行け!次の瞬間、コックピットのハッチが閉じていないことに気がつきました。熊倉頼む!飛べ!記録は446.42m、僕らは二連覇しましたが、歴代記録の更新には及ばず、その夢は後輩たちに任せようと思っています。