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建築工学科では「建築設計」から面接授業が再開しました

2020.10.01 お知らせ

待ちに待った面接授業の再開は、建築工学科では各学年の「建築設計」の授業からとなります。

建築設計の授業は、通常ならば受講生はユニットごとに別れて製図室に集まり、準備学習として時間をかけて検討してきた設計のアイデアを担当の教員にぶつけ、フィードバックのコメントをもらい、その案をさらに練り上げていく、と言う対話を通じた学びのプロセスです。 現在の新型コロナ禍の中、私たち教員が頭を悩ませたのは、感染予防に配慮しながらそのような学びの場をどうやって準備するかでした。教育の効果が大きいと言っても密の状況では安心して学ぶことはできません。一方で製図や模型製作の作業ができる空間が失われたままなのも大きな問題であると考えました。

製図室は通常のレイアウトのまま着席しても1m以上の間隔はあるのですが、さらに製図室の感染リスクを避けるため、対面する並びを改め一方向を向くレイアウトとし、平行定規の間隔を広げ通常の半分程度の密度に下げました。人数に対して不足する製図板の台数は、学部から普通教室の利用の許可をもらい平行定規を持ち込んで、座席間隔が充分取られた臨時の製図室を準備しました。

こうして実際の作業空間としての製図室を確保する一方、教員との対話の場はオンラインで設けることにしました。少人数ごとにオンライン会議システムでのエスキスに参加し、考えてきた検討案はデータアイルとして提出・共有し、議論を行うと言う形です。エスキスを参加する場合には、製図作業と異なる場所からネットワークにアクセスしてもらい、担当の教員との議論を行います。いつもであれば他の学生がエスキスの場を取り囲み、その議論を見ているのですが、オンライン会議の場でも、同様の場ができるようにしました。この方法を取ることによって、在宅での授業履修を希望する場合も、面接授業に参加しないからと言って不利益を被ることはありません。

当然対面で行うエスキスとは様子が異なるのですが、いろいろと試行錯誤を繰り返しながら、より効果の高い対話の方法を模索しています。

9月23日(水)には1年生が初めて製図室に集まりました。登校した1年生をみていると大学生活への期待感を感じました。新型コロナウイルスの流行がなるべく早く沈静化して欲しいと思いますが、そうでなくてもできるだけその期待感に応えられるようにしたいと教員一同考えております。

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