日本大学生産工学部研究報告A(理工系)第53巻第2号
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─ 4 ─4.生産緑地周辺の地表面温度分布2017年および2018年のLandsat-8によりSentinel-2の観測データと同時期の熱赤外画像を調査した。西東京市の地表面温度分布はFig.5に示すとおりである。西東京市,東大農場および生産緑地の地表面温度の平均をTable1に示す。Table 1から東大農場の地表面温度は西東京市の値より低いことが確認できる。一方,生産緑地周辺域の平均地表面温度は西東京市の値と8月は同等,3月は超えている。しかし,規模の大きな生産緑地の値に着目すると,8月では西東京市の値より低下している。ただし3月の値は逆に上昇している。規模の小さい生産緑地ではLandsatデータの分解能が粗いことから観測値は周辺の影響を受けていると考えられる(Fig.7)。また緩和効果は8月の観測値において確認することができた。Fig.6に示す東大農場内の主要な4クラスに分類された生産緑地周辺のLandsat-8による観測値の平均をTable2に示す。農地の被覆の違いが熱環境に及ぼす影響が異なることが認められる。5.現地調査2018年8月22日9時から10時にかけて赤外線放射カメラ(ThermoGEAR120EX,日本アビオニクス社製)を用いて,東大農場内の各種農作物等の温度観測を行っFigs. 6(a), (b) Land cover images classied by processing clustering method using Sentinel-2/MSI multi-spectral data observed on March 19, 2017 (a) and August 1st, 2018 (b)Table 1 Average temperature of each area, Nishi-Tokyo, Tanashi farm and productive green spaces (℃)2017.3.202018.8.14Nishi-Tokyo20.3124.44Tanashi Farm20.1322.18ProductiveGreen Spaces20.8624.36Productive GreenSpaces(large)20.9924.07

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