日本大学生産工学部研究報告A(理工系)第53巻第2号
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─ 15 ─認められた。同添加率の中で最高強度となった養生時間300時間の際の結果を見ると,これ以降の養生時間の場合と比べ,3-6nmのゲル空隙量は大きく,6-10nm,10-50nmの毛管空隙量は小さくなり,全空隙量は最も小さくなった。しかし,強度低下が認められた500時間の場合はこれとは異なり,3-6nmのゲル空隙量は若干増加したものの,6-10nm,10-50nmの毛管空隙量はやや大きくなり,全空隙量は極端に増加する結果となった。次に,シリカフューム添加率5%および10%の場合は,シリカフュームを添加していない0%の場合と同様に,養生時間10時間で全空隙量が急激に減少したが,これ以降は養生時間の増加に伴い,3-6nmのゲル空隙量が増加する傾向が顕著であった。また,6-10nm,10-50nmの毛管空隙量も養生時間に比例して徐々に増加する傾向が認められた。特に,圧縮強度が低下した500時間の場合で毛管空隙量の増加が顕著であった。3.3 粉末X線回折に関する検討結果Fig. 7に11Å Tobermoriteに着目した粉末X線回折のFig. 4 Pore distribution diagram of hardened mortar (SF0%)Autoclave curing time (hrs.) Pore volume (%) Fig. 5 Pore distribution diagram of hardened mortar (SF5%)Autoclave curing time (hrs.) Pore volume (%) Fig. 6 Pore distribution diagram of hardened mortar (SF10%)Autoclave curing time (hrs.) Pore volume (%) Fig. 7 X-ray diffraction patterns of hardened mortar cured by autoclave (7.8°)Intensity (cps) Intensity (cps) Intensity (cps) Intensity (cps)

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