日本大学生産工学部研究報告A(理工系)第52巻第2号
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─ 16 ─ずみゲージによる主筋の荷重-ひずみ関係を示す。主筋のひずみはTable 4に示したように2,000×10−6(0.20%)に達すると降伏ひずみとなるが,各試験体とも1,900×10−6を超えるとひずみが増大して5,000×10−6方向に流れ始めるか,あるいは試験体が最大荷重を迎えることにともない計測不能となった。コンクリートの種類の違い( c)図,d)図)で比較すると,低品質再生骨材コンクリートのCL, CLVは,普通コンクリートのCN, CNVと比較し低い荷重で降伏ひずみに達しており,荷重の負担がコンクリートから主筋に移行していることが推察される。Fig. 8にフープのひずみゲージの貼り付け位置を示す。Fig. 9に試験体の測定区間中央の高さに貼り付けしたひずみゲージによるフープの荷重-ひずみ関係を示す。フープのひずみはTable 4に示したように1,900×10−6(0.19%)に達すると降伏ひずみとなるが,ひずみの値が小さい試験体で1,900×10−6(CL),その他の試験体では2,000×10−6を超えていることからフープが降伏するまで十分に主筋およびコンクリートを拘束する働きを示したことが明確となった。Fig. 10に試験体の最終破壊形状を示す。最終破壊形状は1試験体につき,北(N),東(E),南(S),西(W)の4方向から観察したひび割れを書き写して示した。ひび割れは実験中の観察により普通コンクリートのCN, CNVシリーズでは1,500kN,低品質再生骨材コンクリートのCL, CLVシリーズでは1,000kNまでは発生しなかった。この荷重以降,ひび割れは測定区間に不規則に発生した。最終的には図中に黒く塗りつぶしたかぶりコンクリートの剥落により最大荷重に至った。最終破壊形状にコンクリートの種類の違いは認められなかった。一方,ビニロン繊維を添加した試験体は測定区間中央付近Lateral gauge attaching position Fig. 8 Strain gauge attaching position of lateral reinforcement0500100015002000250005001000150020002500P (kN)ε10‒6: CNV:CN19000500100015002000250005001000150020002500P (kN)ε10‒6: CLV:CL19000500100015002000250005001000150020002500P (kN)ε10‒6: CL:CN19000500100015002000250005001000150020002500P (kN)ε10‒6: CLV:CNV1900b)CL,CLV a)CN,CNV d)CNV,CLV c)CN,CL Fig. 9 Load-strain curves of lateral reinforcement

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