日本大学生産工学部 研究報告A(理工系)第52巻第1号
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─ 41 ─板・音・香り…など,何でも結構です。」などの質問によって,「行動範囲」の認知領域の構成要素を調査。「「行動範囲」を囲んだとき,何がその範囲を決める理由となりましたか?数に限りなくあげてください。(建物・名称・樹木・看板・音・香り…など,何でも結構です。」などの質問によって,「行動範囲」の認知領域の範囲付け理由を調査。④認知領域構成要素:「「身近な水辺」について思い出すもの,印象的なもの,特徴的なものを数に限りなくあげてください。(建物・場所・行事・樹木・看板・音・香り…など,何でも結構です。」などの質問によって,「わたしのまち」「身近な水辺」「身近な緑地」「にぎわい」の認知領域の構成要素を調査。⑤構成要素の可視性意識:③,④および⑦であげた項目について,実際にあなたのお住まいから見えますか?もしくは感じますか?」などの質問によって,「行動範囲」「わたしのまち」「身近な水辺」「身近な緑地」「にぎわい」の構成要素の可視性意識を調査。⑥近隣住民としての意識の広がり:周辺環境に対する「近隣住民」としての認知領域を把握するため,「あなたが近隣住民と考える範囲はどこですが。地図に書いてください。近隣住民を囲んだ時,何がその範囲を決める理由となりましたか?数に限りなくあげてください。(建物・名称・樹木・看板・音・香り…など),何でも結構です」などの質問によって,周辺環境に対する「近隣住民」としての認知領域を調査した。また,居住者が住棟内部に対する上下階(垂直方向)の「近隣住民」としての認知領域の形成を把握するため,「あなたがお住まいの上下階を近隣住民と感じますか?また,その理由と「はい」の方は範囲と理由をお教えてください。」などの質問によって,住棟内部に対する上下階の「近隣住民」としての認知領域を調査。⑦わたしのまち・身近な水辺・身近な緑地・にぎわいの領域:「あなたが私のまち(よく知るまち)と感じる範囲はどこですか。地図に囲んでください。」などの設問によって,「わたしのまち」「身近な水辺」「身近な緑地」「にぎわい」の認知領域を調査。「「わたしのまち」を囲んだとき,何がその範囲を決める理由となりましたか?数に限りなくあげてください。(建物・名称・樹木・看板・音・香り…など,何でも結構です。」などの質問によって,「近隣住民」「わたしのまち」「身近な水辺」「身近な緑地」「にぎわい」の認知領域の範囲付け理由を調査。⑧以前居住していたまち・住まいとの比較:「以前の居住環境と比べて変化した感じる事は何ですか?」などの質問によって,以前居住していたまち・住まいと現在の居住環境との比較を調査。⑨2002年以降の変化:2002年,2005年時の調査データを使用しているので,「2002年以降の変化」とは,第一回調査2002年から第二回調査の2005年までの3年間の変化と意味する。また,本研究では2つの調査年による分類の形成に関する相違は確認できなかったことから,本稿では調査の全容を明示するために項目のみとした。注7)つながりの度合い:既往研究(参考文献8)により,上下階方向の近隣住民としての認知領域の設問において,範囲の回答があった人数を各階の回答者数で除した割合である。一つの階層を認知する回答者数の和が全体の回答者数に占める割合。その階層においての認知されやすさのレベルを示す値。[つながりの度合い=(各階層の回答者数/全体の回答者数)×100%]参考文献1)Yamada, S. Misawa, K. and Ohuchi, H.: Study of Environmental Recognition of Super High-rise Housing Residents, Journal of Asian Architecture and Building Engineering, Vol.4, No. 2, pp. 407-413, 2005. 112)山田悟史,大内宏友:超高層住宅の集住体における居住者の環境認知に関する研究,日本建築学会計画系論文集,第73巻,第630号,pp.1749-1757,2008.83)Ohuchi, H. Yamada, S. Negoro, H. Ijiri, S. and Kashiwara, S.: Study of Environmental Cognition and Life Domains of Residents of Super High-rise Condominiums -A Case Study of River City 21 in Okawabata-, CTBUH 2004 Seoul Conference(Council on Tall Buildings and Urban Habitat), 10-13, 2004. 104)Ohuchi, H. Watanabe, K. and Kanai, S.: Study on the Composition of Layout Planning and Environmental Cognition in the Collective Housing at Makuhari Baytown, CiVEJ, 2014. 115)渡邉脩亮,大平晃司,渡邊啓生,大内宏友:高層・超高層住宅の集住体における配置計画と環境認知との構成に関する実証的研究―大川端リバーシティ21と幕張ベイタウンとの比較・考察―,第38回情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集,2015.126)宗士淳,渡邉脩亮,大内宏友:中層・高層住宅の集住体における積層した居住空間の住民意識と環境認知との構成―幕張ベイタウンにおける平面構成につ

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