日本大学生産工学部 研究報告A(理工系)第52巻第1号
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─ 37 ─・高層住棟と超高層住棟において上部階層の認知領域は最も広く,下部階層へ狭くなる。②中層・高層部・高層住棟において上部階層の認知領域は最も広く,下部階層へ狭くなる。・超高層住棟において下部階層の認知領域は最も広く,上部階層へ狭くなる。⑷ 「近隣住民」①低層部・中層住棟において下部階層の認知領域は最も広く,上部階層へ狭くなる。・高層住棟において中央部階層は最も広い認知領域を形成。・超高層住棟において上部階層の認知領域は最も広く,下部階層へ狭くなる。②中層・高層部・高層住棟において上部階層の認知領域は最も広く,下部階層へ狭くなる。・超高層住棟において下部階層の認知領域は最も広く,上部階層へ狭くなる。⑸ 「わたしのまち」①低層部・中層住棟,高層住棟,超高層住棟において上部階層の認知領域は最も広く,下部階層へ狭くなる。②中層・高層部・高層住棟と超高層住棟において上部階層の認知領域は最も広く,下部階層へ狭くなる。⑹「行動範囲」①低層部・中層住棟において下部階層の認知領域は最も広く,上部階層へ狭くなる。・高層住棟と超高層住棟において上部階層の認知領域は最も広く,下部階層へ狭くなる。②中層・高層部・高層住棟において上部階層の認知領域は最も広く,下部階層へ狭くなる。・超高層住棟において下部階層の認知領域は最も広く,上部階層へ狭くなる。4.上下階(立体的)の「近隣住民」の認知領域ここでは,居住者の住棟内部の複数の階層にわたる「近隣住民」としての認知領域に着目し,集合住宅において上下階の居住者の「近隣住民」としての認知領域の形成を考察する。そこで本章では前章までに得られた認知特性に加え,中層住棟・高層住棟・超高層住棟における居住者の住棟内部の「近隣住民」としての認知領域に着目し,「認知領域調査」で「あなたがお住まいの上下階を近隣住民と感じますか?また,その理由と「はい」の方は範囲と理由を教えてください。」などの質問によって,調査対象者に断面図を提示し,その図面上に上下階の「近隣住民」としての範囲を記入してもらう。中層住棟において,「認知しない」のは39.6%であり,「認知する」のは60.4%である。高層住棟において,「認知しない」のは31.7%であり,「認知する」のは68.3%である。超高層住棟において,「認知しない」のは67% であり,「認知する」のは33%である。これらを集計したものをFig.4に示す。図は上下階の(立体的)「近隣住民」としての認知領域の「つながりの度合い注7)」を明示し,中層住棟・高層住棟・超高層住棟の上下階の(立体的)「近隣住民」としての認知領域を左側(中層住棟),Fig.4 Connection of neighborhood in a vertical direction in collective housing

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