日本大学生産工学部 研究報告A(理工系)第52巻第1号
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─ 13 ─囲に分布しており,古いものは,紀元前に製作されたものが発見されている。側面に担ぐための棒を差し込む部分あるいは紐を通す部分が作られている。ゴング様式に分類すれば,コブがないフラット・ゴングに分類される。4.3 コン・ウォン(Kong Vong)小さなコブ付ゴングを並べ,旋律を演奏するカンボジアの楽器,コン・ウォン(Kong Vong)をFig.5に示す。ゴング様式として,コブ付ゴングに分類される。Fig.5 Kong Vong5.調査結果5.1 バプーオン寺院Fig.6にバプーオン寺院の壁面浮彫を示す。これによれば,浮彫は深く,内側にいくにしたがって,小さくなるのでゴングであると推察され,表面にはコブが描かれていないので,フラット・ゴングと考えられる。ゴングを棒に吊って二人で肩に担ぎ,歩きながら後ろの人が左手でゴングを固定し,右手に桴を持ち叩いて演奏している。ゴングは1か所で吊っている。前の人物が短剣を持っているので,いずれも兵士と思われる。Fig.6 Relief in Baphuon (Flat Gong)Fig.1 Balinese GongFig.2 Flat Gong and Bossed GongFig.3 Stick of Balinese GongFig.4 Bronze Drum (Phnom Pen Museum: B. C.2~3)

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