本学の教員が高校へ出向いて行う授業(40分~90分)です。高校生が大学での学問や学び方などへの理解を深め、進路選択の参考とすることを目的としています。
本学部の多彩な分野から希望される講義を受講することができます。
出張模擬授業
NO.08001
テーマ |
地球環境を守れ!クリーン燃焼・燃料、クリーンエンジン |
資格 |
教授 |
氏名 |
秋濱 一弘 |
キーワード |
カーボンニュートラル、燃焼、新燃料、エンジン、スス(煤)生成、PM2.5、環境 |
必要機材等 |
Power Point を使用して授業を行います。スクリーンとプロジェクターが必要。 |
授業内容 |
中国、最近は日本でも微小粒子状物質(PM2.5)が問題になっています。これは非常に小さいため(髪の毛の太さの1/30 程度)、肺の奥深くまで入りやすく、呼吸系・循環器系への影響が心配されています。一昔前のディーゼル車は粒子状物質(スス)を排出していましたが、現在ではCO2の排出が少ない環境にやさしい車と言われています。授業では、最初に自動車と環境の関係を解説します。ススがどのようにできるのかを説明して、ススを生成しないクリーンな燃焼のトピックスを紹介します。さらに今後重要となる脱炭素、カーボンニュートラルを目指した将来の新燃料についても紹介します。 |
NO.08002
テーマ |
高速空気の流れ – 実験装置とそれからわかる流れの性質 – |
資格 |
教授 |
氏名 |
今村 宰 |
キーワード |
高速流れ、空力加熱、極超音速、風洞 |
必要機材等 |
要スクリーン(持参不可能)、プロジェクター(持参可能) |
授業内容 |
空気の流れで音の速さよりも速い流れを超音速流れと言い、特に音の速さの5倍よりも速い流れを極超音速流れと言います。このような高速空気の流れの特性を知ることは、ロケットや宇宙往還機のような地上から宇宙、もしくは宇宙から地球への人や物資の輸送を考えるにあたって重要です。実験室においてもこのような高速な流れを実現することができ、高速流れの現象の理解と高速飛翔体の開発に役立っています。授業では、このような高速の流れを実現するための風洞という実験装置の原理と、実際に行われている実験内容の解説、そして風洞を用いてわかる高速空気の流れの性質について解説します。また最近の興味ある高速空気流れのトピックスについても紹介、解説します。 |
NO.08003
テーマ |
コンクリートってなんだろう?身近なものの??の探求の勧め |
資格 |
教授 |
氏名 |
鵜澤 正美 |
キーワード |
コンクリート、セメント、モルタル、理系思考とは? |
必要機材等 |
黒板、チョーク |
授業内容 |
コンクリートは日常生活をしていて見ない日はないほどポピュラーな材料である。しかし、コンクリートを構成している材料はなにかと問われたとき、正確に答えられる人はそう多くはない。日ごろ触れているもの、空気のように流れている自然現象にもそれぞれに意味があり、そのことに何故を感じ、調べ、自分なりに理解することが理系思考だと言える。高校で文系に区分けされているとしても、社会・国語が得意でも、この理系思考=何故を探求し論理的思考ができる人は、得意不得意に限らず、理系に進むべきだと考えている。 本講義では、身近なコンクリートを題材に、構成材料や硬化メカニズムの解説を通し、理系大学への誘いをおこない、受験から離れた自己分析の一助となれば幸いである。 |
NO.08004
テーマ |
ハイテク技術と環境・安全・エネルギー —現代技術と機能性色素の関わり— |
資格 |
教授 |
氏名 |
坂本 恵一 |
キーワード |
コピー、CD-R、液晶画面、機能性色素、ハイテク技術、環境、安全、エネルギー |
必要機材等 |
|
授業内容 |
テレビ、パソコンや携帯電話の液晶画面、CD-RやDVD-R、インクジェットプリンター、コピーやレーザープリンターなどのハイテク技術は、化学が大きく関わっています。化学は、高校の教科書に記載されているものばかりでなく、面白い現象がいっぱいあり応用されています。化学を利用した化学技術は、とても身近に存在しており、ハイテク産業に欠かせない重要な技術になっています。 皆さんにはなじみのない言葉ですが、「機能性色素」といわれる色持っている化合物が、ハイテク技術の担い手になっています。 ここでは色とハイテク技術との関係をお話しします。 |
NO.08005
テーマ |
カーボンニュートラルの実現に向けた再生可能エネルギー・省エネルギー技術の最前線 |
資格 |
教授 |
氏名 |
髙橋 栄一 |
キーワード |
カーボンニュートラル、再生可能エネルギー、省エネルギー |
必要機材等 |
Power Point を使用して授業を行います。スクリーンとプロジェクターが必要。 |
授業内容 |
世界的な気候変動に対する危機感の高まりのなか、日本も2050年までにカーボンニュートラル(実質的に地球温暖化ガスの放出をゼロにする)を達成するという公約が掲げられました。しかし、現代社会は化石燃料によるエネルギーによって支えられていると言っても過言では無く、その達成は容易なものではありません。本講義では、現在取り組まれているカーボンニュートラルの達成に向けた再生可能エネルギーや省エネルギーにおける先端的な技術開発の最前線についていくつか紹介しながら、カーボンニュートラルの達成に至るまでの課題等を含め議論します。 |
NO.08006
テーマ |
水辺環境の破壊と創造 |
資格 |
教授 |
氏名 |
武村 武 |
キーワード |
環境保護、水辺環境、共生 |
必要機材等 |
スクリーン、プロジェクターが必要です。 |
授業内容 |
近年、自然環境の保護/保全が重要であると言われるが、その一方でこの「自然環境」とは何を指し、「どの様な状態」が良いのかが、必ずしも明確ではありません。 そこで、本模擬授業では、数ある自然環境の中より、我々にとって身近な環境の1つである水辺環境を取り上げ、その破壊要因と修復・創造に関して紹介します。 |
NO.08007
テーマ |
宇宙からの環境の可視化 - 大規模自然災害の被害の軽減のために- |
資格 |
教授 |
氏名 |
野中 崇志 |
キーワード |
リモートセンシング、減災、画像、AI |
必要機材等 |
スクリーン、プロジェクターをご用意ください。 |
授業内容 |
リモートセンシング技術について、身近な画像や、画像からどのようなことが読み取れるかを考えることを通じて、学生が興味を持つことを目的とします。まず、リモートセンシングと地図(地理)の関わり、どのようなところで使用されていて、どのような情報が得られるのか等を解説します。そして、大規模な自然災害から人の命を守るために、リモートセンシングが活用されますが、その意義と事例を紹介します。最後にAIを活用することで、どのような情報が得られるのか等、最近の動向を説明します。 |
NO.08008
テーマ |
地球温暖化を考える |
資格 |
教授 |
氏名 |
古川 茂樹 |
キーワード |
温暖化、二酸化炭素、水素、太陽活動 |
必要機材等 |
プロジェクター、スクリーン |
授業内容 |
日本はCOP26で2030年までに13年度比で46%二酸化炭素排出量を削減することを表明しました。今世界中で化石資源に代わるエネルギー源として水素に注目が集まっており、様々な取り組みが始まっています。元々水素は化石燃料から作られていましたが、二酸化炭素の排出を伴うため、このような水素をグレー水素と呼んでいます。二酸化炭素は出てしまうけれど、適切に処理する水素をブルー水素、二酸化炭素を排出しない水素をグリーン水素と呼んでいます。燃焼させても二酸化炭素を発生させない水素を使って温暖化を抑えようとしています。一方、近年太陽の活動が弱まっているという報告もあります。ある報告では、現在既に氷期に入っているのかもしれないという意見もあります。将来地球環境がどのようになっていくのか、定かではありませんが、少なくとも人類の行動が大きな影響を与えることは確かです。模擬授業では世界中で始まった取り組みについて紹介します。 |
NO.08009
テーマ |
社会資本(インフラストラクチャー)の老朽化問題と維持管理 |
資格 |
教授 |
氏名 |
保坂 成司 |
キーワード |
社会資本、インフラストラクチャー、老朽化、維持管理 |
必要機材等 |
スクリーン、プロジェクター |
授業内容 |
現在、高度経済成長期頃から大量に整備された日本の社会資本(インフラストラクチャー)が耐用年数の50年を迎えつつあり、今後15年間で約半数が建設後50年を超えることとなります。 インフラの老朽化は、笹子トンネル天井板の崩落事故のような重大な事故を引き起こすなど、大きな社会問題となっており、膨大なインフラを抱える地方自治体などを悩ませています。 現状のままでは維持管理・更新費用が増大し、また将来的な担い手不足が懸念されているため、予防保全等の計画的なメンテナンスにより、効率化を図っていくことが求められています。 模擬授業では下水道分野を一例に、効率的な維持管理の在り方について講義を行います。 |
NO.08010
テーマ |
SDGsと環境エネルギー |
資格 |
教授 |
氏名 |
山﨑 博司 |
キーワード |
エネルギー、環境問題、地球温暖化、化石燃料 |
必要機材等 |
プロジェクタ、スクリーン |
授業内容 |
20世紀の文明の発達は膨大なエネルギー消費によって成立してきた。その背景には石油に代表される化石燃料の存在がある。しかしながら、その発展とは裏腹に大気汚染、水質汚濁をはじめとする公害問題などが発生した。人類は公害問題に対して様々な取り組みを行ってきたが、21世紀に入り、地球の気候変動という新たな局面を迎えることとなった。ここでは、どうして化石燃料がよかったのか、その特徴と利点、公害問題とその対処法など、20世紀における技術発達とその背景、取り組みを解説する。そのうえで、近年問題となっている地球温暖化に代表される気候変動問題を取り上げて、環境とエネルギーの関係を講義するとともに、COPやSDGsに代表される取組などを示しながら、21世紀の世界のエネルギー事情を講究する。 |
NO.08011
テーマ |
食の安全を確保するために |
資格 |
准教授 |
氏名 |
小森谷 友絵 |
キーワード |
微生物の分析 |
必要機材等 |
|
授業内容 |
食生活の環境は、以前の様式から大きく変化しています。生鮮野菜・肉・魚を買ってきて調理するだけでなく、加工食品が一般家庭に普及し、また惣菜や調理済みの食材も利用されています。そのため、食品の経路・経緯が多様化し、安全性を確保することが以前に比べると複雑で困難になっています。 現在、食品の安全確保のために食中毒に対してどのような分析が行われているかを説明します。 |
NO.08012
テーマ |
エネルギー物質と安全技術 |
資格 |
准教授 |
氏名 |
吉野 悟 |
キーワード |
エネルギー物質、安全技術、自動車 |
必要機材等 |
スクリーン、プロジェクターを必須でお願いします。 |
授業内容 |
化学物質は私たちの生活の中で様々な形で利用されており、それぞれの性質を活かして安全技術にも応用されています。自動車の安全技術であるエアバッグシステムに利用されている化学物質は、多量のガスなどのエネルギーを瞬時に放出する性質をもっており、このような物質をエネルギー物質といいます。 ここではエアバッグシステムを例として、エネルギー物質の利用について紹介します。 |
NO.08013
テーマ |
環境を守るサステイナブル材料をつくる |
資格 |
専任講師 |
氏名 |
亀井 真之介 |
キーワード |
LED、蛍光体、光触媒、水質浄化材、吸着材、機能性セラミックス |
必要機材等 |
スクリーン、プロジェクターがあれば望ましい |
授業内容 |
日本は資源小国であるため限られた資源を効率よく使用する必要があります。そこで、本講義では“サステイナブル”材料の設計と合成方法を化学的にわかりやすく解説いたします。例えば、非常時の際のガイド灯やセンサー灯として活躍する発光材料、汚水を浄化する材料、CO2を削減してくれる材料、海水を資源とした海水からの有用材料製造法についてなど、様々な「環境」を守る材料や新しいものづくりの合成手法について紹介します。 |
NO.08014
テーマ |
風景からひも解く地域の環境 |
資格 |
専任講師 |
氏名 |
永村 景子 |
キーワード |
地域環境、景観、ソーシャルデザイン、まちづくり |
必要機材等 |
プロジェクター(必須)、スクリーン(必須)、黒板またはホワイトボード(あれば望ましい)、付箋(人数×5枚、あれば望ましい)、模造紙(10枚程度、あれば望ましい)ワークショップ形式無しで、講義のみの実施も可能です。講義のみの場合、黒板またはホワイトボード、付箋、模造紙は不要です。 |
授業内容 |
身の回りの何気ない風景、暮らしの風景から地域の環境を分析する「風景のとらえ方」と、将来にわたって心地良い地域環境を保全していく「風景のつくり方」を概説します。ここでは、我々を取りまく環境の眺めを客観的に見る「景観」と、地域の課題解決に挑む「ソーシャルデザイン」を手がかりに、まちづくりのプロセス設計手法やその実践研究について、写真や図表を用いて講義します。またワークショップ形式で、「人々が暮らす豊かな地域環境のあり方」についてディスカッションを行います。 |
NO.08015
テーマ |
ナノの世界を覗いてみよう!-環境と関連するナノ材料とは- |
資格 |
助教 |
氏名 |
外山 直樹 |
キーワード |
ナノ材料、環境、触媒、球状粒子 |
必要機材等 |
プロジェクター、スクリーン |
授業内容 |
ナノ材料は、目には見えないさまざまなところで利用されています。例えば、ディスプレイの反射防止剤、化粧品やトナーなどみなさんの身近なところでも活用されています。こうしたナノ材料が、「環境」をキーワードにどのように関わっているのか、どんな方法で作られているのかを高校生向けに合わせた内容で講義します。特に、環境負荷軽減や環境調和の観点からの解説をします。最後には、環境とナノ材料を組み合わせた分野でどんな研究がされているのかも紹介します。 |